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へやのなかにはいると、べっとのうえにくびからうえしかないおんなのこがいた。
どこかからみずがぴちょんとたれるおとだけがきこえる。まわりがきゅうにしずかになったようなきがした。
「あぁ……」
タネさんは、あたまのうえでいままできいたことがないくらいげんきがなさそうなこえをだした。
「ベットの上にいるのは、紛れもなく彼女です……」
「……」
ぼくはべっとのすぐそばまでちかづいた。
くろくてながいかみのおんなのこは、めをつぶったままずっとうごかない。
「ここでずっと一人でいたのでしょう……。
もう首だけになってしまったンですね」
タネさんはぼくのあたまからおりて、おんなのこにそっとまきつくようにした。
「大丈夫。もうボクが来たから。」
タネさんがちいさなこえでそういうと、おんなのこはすこしほほえんだ。
タネさんはちょっとからだをおこした。
「約束どおり、あなたに彼女の脳を渡します。こんな時のためにと、彼女から移植の方法を教わっています。
彼女はあなたの姉なので、移植はそう難しくないでしょう」
ぼくはまたおんなのこのほうをみた。
「ぼくの、おねぇちゃん……」
おねぇちゃんはうっすらとめをひらいて、それからぼくにいった。
あたしのぶんまでいきてね
・
「……お姉ちゃん……。
僕、お姉ちゃんの分まで生きるよ……」
僕はベットから離れて、お兄ちゃんの所へ向かった。
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苺大福 - 更新待ってます! 頑張って下さい (2020年9月25日 20時) (レス) id: 419463f3a0 (このIDを非表示/違反報告)
孤独な人形師 - ツライストーリーだけど読む手が止まらない!!これは最高の小説ですね!!更新待ってます! (2019年8月3日 2時) (レス) id: b9c431de9a (このIDを非表示/違反報告)
涼風梓(プロフ) - とても面白いですね!ママにあいたい…実況を一回見た程度ですけど面白いですよね。文ストも好きなので嬉しいです!これからも体を壊さない程度に自分のペースでゆっくり更新なさってください!応援してます! (2019年4月1日 9時) (レス) id: b666f93d0b (このIDを非表示/違反報告)
来夢 - ママにあいたいは本当に名作ですよね…文ストもママにあいたいもどちらも大好きなので、凄く楽しみです!! (2019年2月16日 14時) (レス) id: 7c45f15a69 (このIDを非表示/違反報告)
せりゅ*人間失格(プロフ) - 雪白。さん» かなり悲しいENDになっちゃいますね笑 更新頑張りますので、どうか暖かい目で見守ってあげてください(( (2019年2月11日 8時) (レス) id: f78b10b250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せりゅ*人間失格 | 作成日時:2019年1月26日 22時