御伽草子４１６ ページ30
それから一行はその女の家へ招かれた。
名前は紫津と言うらしい。
聞けば、紫津には娘がおり、少し前に百鬼蝙蝠へその娘を引き渡したという。
紫津「あんた達、百鬼蝙蝠の巣を知ってどうするつもりなんだい？」
犬夜叉「どうって、やっつけるんだよ。」
紫津「え？」
弥勒「まぁ待て、犬夜叉。娘ごを百鬼蝙蝠に引き渡したと言う話だが、それはどういう？」
紫津「百鬼蝙蝠は昔からこの辺りに巣食っている妖怪。人間や動物を餌にして血を吸う、恐ろしい妖怪なんだ。だけど、月夜丸殿は、紫織の父親、月夜丸殿だけは違っていた。あの人は人間を殺さなかったし、紫織が生まれてからは、仲間を説得してくれたのかこの村だけは百鬼蝙蝠に襲われなくなった。そう、村は平和だった。」
弥勒「だった？」
紫津「…月夜丸殿が死んだの。それで止める者がいなくなって…。まもなく月夜丸殿の父、紫織の祖父に当たる大獄丸が訪ねてきた。��紫織を引き渡せば、手を出さない��と。大獄丸や月夜丸殿は代々、百鬼蝙蝠の巣の結界を守る役目をしていた。月夜丸殿の血を引く紫織が跡目に必要だということだった。」
珊瑚「何でその子じゃないといけないの？その大獄丸って奴が守り役をすれば…」
紫津「力は衰えるもんさ。それに、一度守り役を譲ったらその力は失われる。」
優斗「つまり、その紫織って娘以外に結界の守り役を出来る奴がいないってことか。」
そう言えば、また紫津は悔しそうな顔をした。
紫津「悩んだ挙句、私は紫織を大獄丸に渡すことにした。」
最初、紫織は嫌だと拒んだものの、村のための村人に言われ、紫津も村にいるより幸せになれると踏んで、紫織を引き渡したという。
弥勒「失礼ながら、紫織様は半妖ですよね？」
犬夜叉「半妖のｶﾞｷにそんな力があんのかよ？」
紫津「…見たところ、あんたも半妖だね。だったら分かってるんじゃないの？半妖だからって妖怪に劣ってる訳じゃないし、人間に劣ってる訳じゃないってこと。」
主人公「！」
冥加「どうなのですか犬夜叉様？」
犬夜叉「さぁな！」
紫津「紫織は役目を果たせるだけの力をちゃんと持ってた。だから、あちらで暮らした方があの子の為だと…それで村が助かるならと思って…。それなのに、百鬼蝙蝠たちは約束を破った…」
その言葉にしばらく沈黙が流れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヒル - この物語すごく好きです。更新頑張ってください！ (2019年12月8日 3時) (
レス) id: 389485fa80 (このIDを非表示/違反報告)
冷 - 更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年10月11日 7時) (レス) id: c78fd194e0 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 私も、同じです。無理はせず、更新お願いいたします！ (2019年10月3日 18時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
夢プリン(プロフ) - 犬夜叉が大好きです！主人公ちゃん可愛い！これからも頑張ってください、応援してます(^^) (2019年9月7日 16時) (レス) id: f6f6602301 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりん | 作者ホームページ：
作成日時：2019年8月25日 13時
