式神少女と半妖の戦国御伽草子【犬夜叉】 (ページ38)

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御伽草子３６ページ38

主人公「(何で犬夜叉は私を守るために…私は守られる立場じゃないのに…私は守る立場なのに…何であんなことしたの…それに抱きしめた時のあの悲しそうな声は何だったの…私、男の子に抱き締められたの初めて…だったのに…)バカッ…」

主人公のそんな呟きが廊下に響いた。

場所は変わり、戦国時代…

楓「犬夜叉、この傷ではしばらく戦いは無理だ。」

犬夜叉は楓から手当を受けていた。

犬夜叉「うるせぇ、2、3日で塞がる。」

楓「痩せ我慢しよって。終わりじゃ。」

ﾊﾞｼｯ

楓は犬夜叉の傷を叩く。

犬夜叉「うぎゃぁぁあ！何すんだよ!?」

相当痛いらしく、犬夜叉の目には涙。

楓「それだけ元気ならすぐ治るかもしれんの。…しかしあの時…桔梗お姉様が骨と土で蘇って以来、わしはずっと考えていたことがある。」

優斗「蘇った…？死人が蘇るなんてことがあんのか？」

楓「優斗は知らないのだったな。裏陶という鬼女がかごめの魂を使い、桔梗お姉様を蘇らせたのだ…」

優斗はまた何らかの疑問を抱いた。

楓「お姉様は犬夜叉によって四魂の欠片を奪われたと申された。おかしいとは思わぬか？犬夜叉の姿を借りたその男はそのまま玉を持って逃げてもよかったのだ。それなのに犬夜叉に村を襲わせ、四魂の玉を掴ませるように仕向けた。そして桔梗お姉様の手でお前を封印させた。お前たちを憎しみ合わせたかったのか、あるいは桔梗お姉様の心を恨みや憎しみで汚したかったのか…」

犬夜叉「何？」

犬夜叉は衣を着ながら反応する。

楓「四魂の玉は桔梗お姉様が持つ事で浄化されていた。そのお姉様の心が汚れるということは、玉が汚れ、邪悪な力が増すということ。その頃、それを望んでいた者がたった1人居たのだ…」

楓の言葉に全員が反応した。

楓「行ってみるか？その男がいた所に…。そしてもしかしたら蓮様の事も分かるやもしれぬぞ。」

犬夜叉「蓮の…」

そして一行はある場所へ足を進めた。

楓「お姉様と蓮様がお決めになった事なのだが…」

犬夜叉「野党を匿った？」

楓「そやつが全く動けなかったからだ。」

優斗「動けない野党…ね。」

そして4人がついた場所はある洞窟。

楓「その名を鬼蜘蛛と名乗っておった。」

優斗「鬼蜘蛛…」

楓「全身酷い火傷を負って、顔は特に酷く焼けただれていたし、崖から落ちたのだろう…両足の骨は砕けていた。それでも鬼蜘蛛は生きていた。動けはしなかったか、話が出来るほどに回復した。だが…奴の性根は…」