式神少女と半妖の戦国御伽草子【犬夜叉】 (ページ34)

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御伽草子３２ページ34

主人公「…ごめんね、犬夜叉…私、犬夜叉の言うこと聞かずに殺生丸に矢を打って…でしゃばった真似しちゃって…私がちゃんとしておけば犬夜叉の傷もそんな深く…」

犬夜叉「いや、お前の弓に実際助けられた…感謝してる、主人公。」

主人公「(感謝してるって…いつも言わなかったくせに急にどうしたのかな…)犬夜叉、大丈夫？もしかして熱？血を流しすぎた？」

主人公は犬夜叉に近づき、犬夜叉のでこに手を当てた。
その様子を…

七宝「犬夜叉のやつめ、主人公を森の奥に連れ込んでどうするつもりじゃ…」

優斗「主人公に何かしたら絶対許さねぇ…」

弥勒かごめ「しっ！」

4人は影から見ていた。

犬夜叉「お前も聞いたろ。50年前に俺を罠にはめた奈落が殺生丸の裏で糸を引いていやがった。」

主人公「(犬夜叉、知ってたんだ…いや、犬夜叉は奈落が憎いから逆に敏感になってるんだ…桔梗の事もあるから…」

主人公は1度、目を見開き、落ち着いてまた犬夜叉を見た。

犬夜叉「だからこれから…もっと危ない目に合うかもしれねぇ。」

犬夜叉が珍しく弱気になった。
主人公は少し微笑み…

主人公「…そうかもね…」

そう答えた。

犬夜叉「そうかもねって…主人公、お前怖くねーのかよ！」

犬夜叉は主人公の返事に驚いた様子。

犬夜叉「今度はなんとか命拾いしたけど…」

主人公「怖くないよ！私は奈落を許せない！犬夜叉を傷つけた奈落を許せないの！絶対倒さなきゃ…！」

"いけない"
そう言おうとした瞬間…

ｸﾞｲｯ！

主人公「！」

ｷﾞｭｯ

犬夜叉に手を引かれ主人公は強く抱きしめられた。

主人公「犬…夜叉…」

主人公は突然の事に頭が働かず、ただ犬夜叉に身を任せることしかできなかった。

犬夜叉「俺は…怖かった…」

主人公「え…」

犬夜叉の言葉に驚く主人公。

犬夜叉「主人公が死ぬかと思ったら…怖かった…」

そんな姿を…

七宝「こら弥勒、何すんじゃいっ…！」

弥勒「子供の見るものではありません。」

弥勒が七宝を抑えてみていた。

優斗「あのヤロー…！」

かごめ「お、落ち着いて！」

優斗も今にも暴れ出しそうだ。

しかし犬夜叉は…

犬夜叉「っ…」

ｽｯ

主人公「あっ…」

主人公から抱きしめていた腕を離した。主人公は倒れ込む。

主人公「犬夜叉…？」

犬夜叉「…これは俺が持つ。」

主人公「え…」

犬夜叉が持っていたのは主人公がいつも身に付けている精霊石のネックレス。