式神少女と半妖の戦国御伽草子【犬夜叉】 (ページ33)

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御伽草子３１ページ33

主人公は優斗とかごめの言葉に笑顔を見せた。そして村に戻ると…

犬夜叉「主人公、ちょっと来い。」

犬夜叉が主人公を呼んだ。

主人公「ちょっと！まだ動いちゃ…」

犬夜叉「いいから、来い。」

主人公「いくら半妖で丈夫だからって無理しちゃ…」

と言いつつ犬夜叉が歩く方へ犬夜叉を支えながら行く主人公。
その後ろを弥勒やかごめがコッソリとついて行く。

犬夜叉「てめぇらは着いてくんな！」

優斗「俺の妹に手ぇ出してみろ！首飛ばすからな！」

犬夜叉「うるせぇ！」

犬夜叉は先に行く。

主人公「ゆ、優兄ちゃん、大丈夫だから…」

優斗「…何かされたらハクを使え。」

主人公「し、式神を道具にしないで…；」

そして犬夜叉のあとを追う主人公。

2人は木々の間をゆっくりと歩く。
日差しが木々の隙間を通り、2人を優しく照りつけ、爽やかな風が辺りを包み込んだ。

主人公「あ！」

主人公が急に声を上げた。しゃがんで見たのは…

主人公「蓮華…今の時期に珍しい…」

蓮華の花が咲いていた。
主人公は嬉しそうに蓮華を見る。

犬夜叉「!?(今一瞬、主人公が蓮の姿に…何で…」

主人公「あ、スミレも咲いてる！ここ、花や薬草が沢山…」

主人公は頬を緩ませる。
それを犬夜叉は微笑ましく見ていた。

犬夜叉「主人公、お前まだこっち来て日が浅いのに、凄いな…」

主人公「そう…かな…あっちの世界じゃ式神なんて役に立たなかったし、弓矢や剣だって使わなかった…私を変な目で見る人が沢山いた…。でも、この世界は私のありのままを受け入れてくれるんじゃないか…そう思ったら楽しくて…嬉しくて…」

主人公は歩きながら話した。
そして森を抜けると…

主人公「あ…」

先程案内された精霊の井戸が見えた。

主人公「(偶然だった…ただ、なんとなく変な感じがして祠に入っただけだったのに、井戸に吸い込まれて、気がつけばこの世界にいて…最初は訳が分からなかったけど、たのしいこともあった…こうやって犬夜叉に出会えたのも…全部…」

主人公がそう考えてると、犬夜叉は精霊の井戸に背を向けて座った。

犬夜叉「主人公、お前具合どうなんだよ。怪我してんだろ。」

主人公「え、あ、いや…ちょっと頭打っただけ…大丈夫だよ…」

主人公は少しはぐらかすように言う。