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「あと……これは左馬刻から聞いた話なのですが、あの日、洗濯物も取り込んでいただいたようですね」



「へっ!? ……は、はい」



洗濯物の話題が出て、心を読まれたのかと思って思わず声が裏返った。




「急な雨だったので助かりました」



「あぁ、いえいえ……」



思わず身構えてしまったが、よくよく考えたら持ち主である銃兎さんがそんな事気にするわけないし、私が気にしてるのだって分からないはずだ。


そもそもそんな昔のとある日の洗濯物なんて覚えてないに決まってる。



ふぅ、と思わず安堵の声が出た。


せっかく銃兎さんが作ってくれた料理なのに、こんな事考えながら食べるなんて勿体ない。



あのパンツの事は忘れて、食事に集中しよう。




「……それから、あなたが気にしてるであろうことについて、誤解のないように言っておきますが……あのポケットは普段、もしもの時のために折りたたみ式の小さなサバイバルナイフを入れてるんですよ」




「……」






バレてた。


気にしてるであろうことって、思いっきりバレてるじゃんか……



ニコニコと笑う銃兎さん。



この顔は、楽しんでる時の顔だ。



「……えっと、なんで、そんなところに?」



「そんなところだからですよ。例え敵に拘束されて持ち物を全部取られたとしても、相当なことがない限りあの場所なら見つからないでしょう」



なるほど、と妙に納得してしまう。確かに銃兎さんの職業柄、そういう道具が必要になる時はあるだろうし、それが窮地を脱する鍵となることだってある。




「ですがまぁ……ようやく正しい使い方が出来そうで、安心しました」



「えっ」



どういう意味、なんて聞かなくともわかる。


そもそも何用のポケット知らなかったらこんなに気にしてない。



ふふ、という銃兎さんの不敵な笑い声。




背中にゾワゾワと冷たい汗が伝った。




「不穏過ぎません?」



「不穏? 楽しみの間違いでは?」



「くそ、余裕そうだなアラサー」




「次それ言ったらしょっぴくからな」




「ごめんなさい」

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おたくちゃん - ゴハァ(吐血)最推し...尊い... (2021年5月7日 21時) (レス) id: 210f23da0b (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまうくらい面白かったです。そして、めっちゃドキドキしました(*´ω`)この物語、大好きです! (2021年1月3日 20時) (レス) id: e7a52269e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月斗。 | 作成日時:2020年12月17日 7時

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