第6話 ページ7
「思い出すなだぁ?」
そんなんじゃ全然なんもわかんねぇじゃねぇかと一護が愚痴る。
そんな事言われたって当の本人である私でさえ何も分からないのだ。
一護にわかるはずがない。
「ねぇ?大したことじゃないでしょ?仮に私が何かを忘れてて誰かが夢に出てきてそう言ってんなら思い出さなくても今に支障はないじゃん。それにきっと何も無いんだよ、忘れるくらいなら。」
「そんな軽くていいのかよ」
「逆に一護が重く考えすぎなんだよ。ただの夢だよ?」
そういうと先程まで黙っていた朽木ちゃんが口を開く。
「そうですわね、ただの夢ですわ。あまり深く考えず、思い出してはいけないと言われているのなら思い出さなくてもいいと思います。」
「そうだよねぇ」
それから三人で学校まで歩いていき、校門に入った瞬間に朽木ちゃんと一護は何か用があるらしく行ってしまった。
私は一人ポツンと残されて校門から歩く。
最近一護は朽木ちゃんとよく一緒にいる。
あの二人出来てんのかなぁ?なんて呟いて一人吹き出す。
そっかぁ一護もそんなお年頃かぁ。
今まで女子なんて興味ありませんよぉなんて感じでとんがってたのに。
一護も成長だなぁなんて一人で思ってると「Aちゃんおはよう!」と後ろから元気よく声をかけられる。
「おはよう!織姫!」
そう言って私は織姫の腕に抱きつく。
私達は織姫とたつきと私で仲良し三人組なのだ。
「それにしてもAちゃんさっきにやけてたよね?何か面白いことあったの?」
「いやぁただ一護も成長したんだなぁって思って」
「く、黒崎くん?…」
一護の名前を聞いてピクリと反応する織姫。
本人は否定しているけれど私は思う。
織姫は少なからず一護を意識しているのではないかと!
ただそうなると一護と朽木ちゃんと織姫という三角関係ができてしまう。
いやぁ両手に美女二人。
一護も大人になったなぁ。
そんなことを一人ニヤニヤ考えていると「Aちゃん!一人で考え事して私を置いてかないでよぉ!」と織姫から苦情が入る。
「いやぁごめんごめん。なんか少女漫画見たいなぁって思って。」
「珍しいね、Aちゃんいっつも少年漫画しか読まないのに。」
「なんか甘酸っぱい感じを予習したくて。」
「え!?恋でもしたの!?」
「する予定がないから読みたいのよ。」
「なーんだぁ」と言って2人で笑い合う。
今日もそうやって一日が始まって行く。
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マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!いつも作品見ています。嫌じゃなければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💖 (1月22日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななな | 作成日時:2023年11月28日 20時