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第17話 ページ18

ズラっと廊下に張り出されたテストの順位表を私は神妙な面持ちで眺める。

後ろで啓吾や一護が騒いでいるがそれどころでは無いのだ。

「緋村、緋村、緋村……あった……」

私の名前が書かれている場所をみて少し安堵し、少し落胆する。

今回は頑張ったんだけどなぁ。

私の順位は学年の人数を2で割った時の丁度真ん中の順位。

ようするに中の中の中を地で行く女なのだ。

「お前また微妙な順位だな。」

「うるさい…私だって頑張ってんだよ……。」

地頭もいいし、勉強もしてる見た目不良と一緒にするな。

素業は一護より全然いいのになんでこうも伸びないものなのだろうか?

「やっぱ英語どうにかしねぇと順位上がんねぇぞ。」

「うるせぇ!あんな異国語読めって方がおかしいだろ!!」

そう言って嘆く私に慰めるように織姫が頭を撫でる。

「Aちゃん国語はすごく点数高いのにね。」

そう私は苦手教科と得意教科の差が激しい。

国語や歴史だけ見れば余裕で10番以内には入るのだろうけど、英語と数学で足を引っ張っている。

「それにしても三位ってすごいね織姫。」

「うん!でも一番の石田くんは常に一位で凄いよね。」

「石田だぁ?」

そんなやついたっけと一護が呟きながら表を見るのでその背中を叩く。

「勉強出来る癖にクラスメイトすら分かんないとか致命的じゃん。」

「うるせぇよ!えっと石田…あめ、たつ?」

そんなへんてこりんな名前を言う一護に織姫が「うりゅうだよ」と教えてあげる。

「いたっけそんなやつ?」

「え、一護ガチで分かんないの?」

「なんだよA、お前分かんのか?」

その言葉に私は呆れ返る。

一護が人の顔と名前を覚えない人だと言うことを昔からよく知っているがこれは無いだろ。

そんな私の考えが読み取れたのか織姫はクスクスと笑っている。

それを見て一護がなんだよと顔を顰める。

「そんな呆れる事か?」

「当たり前でしょ!あんたいっつもどこ見てんの!!」

「はぁ?」

本当にわかっていない一護の様子に織姫が笑って教える。

「石田くんはAちゃんの隣の席だよ。」

そう、この順位表の一番上を常にキープしている石田雨竜という男子は私の隣なのだ。

だから授業が終わったらすぐに私の席に来る一護が、石田くんを視界に入れたことがないはずないのだ。

「そんなんだからモテないんだよ」

「うるせぇよお前もモテないくせに」

なんだとと掴みかかってじゃれ合う。

本当にこいつがなんで頭がいいのか謎なのだ。

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設定タグ:BLEACH , 平子真子、黒崎一護 , 微クロスオーバー   
作品ジャンル:恋愛
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マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!いつも作品見ています。嫌じゃなければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💖 (1月22日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななな | 作成日時:2023年11月28日 20時

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