あなたの残した陽だまり ページ26
「おはようございます。」
気持ちのいい風とともに五番隊の執務室に入る。
時間帯的にはもう何人もの死神達が出勤しているはずなのに執務室にいたのは1人だけだった。
「おはようAくん。」
爽やかな笑顔と共に挨拶を返してくれたのは藍染副隊長だった。
「あれ?まだ平子隊長とギンくんは来てないんですね。」
そういうと藍染副隊長は少し困った顔をする。
「ギンは多分もうすぐ来るだろうけど隊長は昨日隊首室に泊まっていたらしいんだけど...」
「まさかまだ隊首室に?」
「おそらくね」
そう言って藍染副隊長は苦笑する。
隊長と四席が遅刻ギリギリなのはちょっとどうかと思う。
まぁこの隊はそれでも回っているので大丈夫なのか。
「またAくんに隊長を頼んでもいいかい?」
「任せてください!」
そう言って私は私物を自分の机に置いて隊首室へと向かう。
朝からあの綺麗な色を見れる。
それだけで私の世界は彩る。
_コンコン
隊首室の扉を数度叩く。
一応いつも叩いているけれどこれででてきた事は1度もない。
「おはようございます〜。Aです!入りますよ〜」
そう言って容赦なく扉を開ける。
コレももう慣れっこだ。
奥に進むと頭まで布団の中に潜り大きくまるまっている彼を見つける。
「もう!平子隊長起きてください出勤の時間ですよ!」
「ん〜あともうちょい...」
「もうちょいも何もないですよ!!」
そう言って私は容赦なく平子隊長から布団を奪う。
「ちょっ!何すんねん!!」
布団を勢いよく引き抜かれ敷布団からも飛び出す。
「平子隊長、目覚めましたか?」
「目さめたも何もあらへんわ!!A、最近俺に対して容赦なくなってきてへんか?」
「普通に起こしてもダメなら大胆に行けと夜一さんに教えてもらいました!」
「それ絶対意味違うやろ。何教えてんねんあの人は...」
「最初の頃はもっと可愛い起こし方やったのになぁ」と呟きながら隊長は起き上がる。
窓から差し込む光に隊長の髪がキラキラと輝く。
それを見て私はバレないように霊圧制御装置を少し緩くする。
「おはようさんA。」
「おはようございます平子隊長。」
今日も変わらず貴方は綺麗ですね。
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屍乃(プロフ) - 初めまして、屍乃(しの)と申します。傘村トータ様の楽曲、平子真子という推しの話という事で読まさせていただいてます。全体的にすごく好きです。ななな様の作品がこれからも増えるのを楽しみにしてます。応援してます。 (2023年1月23日 22時) (レス) @page41 id: f0eb019efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななな | 作成日時:2023年1月2日 23時