relief. ページ46
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風にでも当たろうと思って酒片手に外に出たはいいが、彼ら3人が壮大な夢を語り合っていた。
少しばかり、居た堪れない感じがして暫くしたら帰るかと死角に座り込んだ。彼らの話を聞いていると、そういえば奴も壮大な夢を語っていたなと思い出した。
「………夢、ね。」
生憎、地下街生まれの汚ねェ人生を歩んできた俺からしたら夢なんて綺麗なものを見た記憶もない
壁の外に行ってみたいと思うこともなかった。
地下街で育ってきた身としては、壁内であろうが壁外であろうが地上には変わりなくて 俺が唯一求めた空があることには変わりない。
リヴァイ「おいギル、ハンジが呼んでる」
「…あ、リヴァイか」
突然現れたら、そりゃ驚くよ俺だって人間だし。そんな気づいてなかったのかって顔で見られても
「で、ハンジだっけ。どうせチェスの相手しろだろ、今気分いーから此処居るわ」
リヴァイ「気分良さそうには見えなかったが」
「お前もここおいでよ、きもちーよ風が」
文句を言いながらも大人しく俺の隣に腰掛けた
リヴァイ「……ああ、アイツらがいるのか」
「…そ、若いっていいよな」
夢と希望で溢れてて。と続けようとしてやめた
彼は多分俺が何を言おうとしたのかも何故言わなかったのかもお見通しだろうけども
なんて思いながら横目で彼を捉えれば
なんとも言えない顔をしていた
「なに、その顔」
リヴァイ「いや、らしくねぇこと言ってんなって」
「別に普通だろ」
リヴァイ「……エルヴィンにこっ酷く振られたらしいな」
何のことだ、と頭を捻ってれば
彼は俺の頭部に手を添えて唇を重ねた
体感では五分経ったのではっていうくらい、実際は三秒程度。でも、それくらい衝撃的で同時に安堵に襲われた。
「……おまえ、今日おかしいぞ」
リヴァイ「ギル」
「今度はなんだよ、」
俺の名前を呼びながら懲りずに近づいてくる此奴を引き剥がそうと肩を押すが、どっからくんのか馬鹿力で動きやしねぇ
「っんと、リヴァイどけって、」
何がしたいのか、まるで理解ができない
いきなり抵抗力が無くなって、無慈悲にも俺は彼の胸元に収まった。わざと力ぬきやがった
もう抵抗する気力もなくて彼の思うままにやらせようと目を閉じれば、彼は耳もとで聞き間違いか疑うことを言った。
おどろいて反射で彼の懐から体勢を建て直して彼の目を見れば真剣だった。余計わかんなくて、彼の言葉を鸚鵡返ししただけだった
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作者名:沖田 x他1人 | 作成日時:2021年3月28日 19時