転生したら金持ちのご令嬢で隣人が中也さんだった話。

神様ですか中也！ ページ28

中也さんとお鍋や釜を洗いながら、料理を作り直すことになった。


「A、学校で家庭科はやったことあるか？」


「……ある」


「調理実習は？」


「…あるけどない」


「は？」



中也の「は？」をいただきましたー！
嬉しいけど嬉しくないです。

私は調理実習で料理を作ったことが一回しかない。
いや実際はもっとたくさんあったんだよやる機会が。
でもね、初めての調理実習で野菜炒めを作ったんだけど…



「一回だけ、初めての調理実習で野菜炒めを作ったんだけど…なぜかすごくまずくて。
すごく味がしょっぱくて野菜も硬かったの。


そしたら次からはお皿洗いしかやってません」



だから料理の基礎知識はゼロです！
家庭科の時間が憂鬱でしたもの(



「A…マジかよ」



「そんな冷たい目で見ないでください！
同じ班の人にもそうやって見られたんです！」



すると中也は「はぁ」とため息をついた。
途端に恥ずかしくなる。

今の私は金持ちのご令嬢なのに。

中也に呆れられた…のかな。



「A、これから一緒に作るか？
と言ってもできる日は殆どないが…まぁ週に一回ぐらいはできるだろ。

それで覚えて行け。


エプロン取ってくるから待ってろ」



「え！ホントに！？今のホント！？」



「俺は酷ェ嘘はつかねェ」



「中也ぁぁぁぁ！！神様！大好き！」



そう叫びながら思いっきり中也に抱きついた。




「……うぉっ！？ったく…エプロン取りに行けねぇだろうが」



中也はそう文句を言うも、離せとは言わなかった。
その事実がなんだか嬉しくてもっと強く抱きしめた。









「おいA。そろそろ離せ。あと痛ェ」



「はーい」

嗚呼→←金持ちなんです。

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