八 ページ9
この人
傷に触れながら頭撫でてるし
驚いて言葉が出ないでいると梅原さんは私から離れて針と糸を持って言った
「こいつはいつでも人を傷つけることが出来るものだから気をつけろよ」
「は、はい」
「それと
西山だけどあいつは俺の目の前で河川敷の方に落ちていったのを助けてから仲良くなった。
…これで気にかけていることは済んだ？」
「…あ、ありがとうございます」
当たってた
ちょっと焦ってしまいお礼を言うと梅原さんは着物に針を通していた
「俺の方こそ
悪かった。怒られたって」
「いいえ、そんな」
「…でも内心どこかで座敷をとっていないと聞いてほっとしている。」
「…え」
初めて言われたな
でも私指名で取れるんだよな
あまり知られたらまずいしでも嘘ついたまんまでいいのかな
黙っているとお姉様方がかえってきた
「Aまだいたのかい？！」
「す、すみません。」
「いや、彼女は俺が呼び止めてたんです。
着物の底を持っててくれと」
するとお姉様方は「そう」というふうに呟いていた
…助けられたのかな
梅原さんはその後黙って着物を縫っていき
「はい、出来ましたよ」
「ありがとうございます。
では、玄関までお見送りを」
「それは、結構です。
では俺はこれで」
と言って出ていった
風のように去っていったな
襖が閉まるのを見たあとひとりお姉様が私の目の前に来た
「…何か」
「A、あんたあの人に色目使ったらただじゃ済まさないからね」
「ぇ、そんな！」
そう言ったのと同時にほほに痛みが走った
「よしなよ。あんたやりすぎたよ」
「おだまり！」
他のお姉様方も止めるほど
それほど私は
この人に嫌な気持ちをさせていたのだろう
私は立ち上がり頭を下げた
「申し訳ございません。
以後気を付けます」
失礼しました
そう言って襖を開けて閉めると後ろから腕を引かれるのがわかった
「…え」
「……来い」
そこに居たのは梅原さんで梅原さんは黙って私の腕を引いて屋敷を出ていた
玄関だと
ばれてしまう
そう思い私は屋敷の使われてない部屋に足を向けた
すると梅原さんは舌打ちをし私の腕を強く引いてその部屋へと入っていった
「何をしてるんですか！
玄関を出てしまえば貴方が」
「いくらでAを解放できる」
「…ぇ」
「あんたをいくらで
っ、自由に…したい」
そう呟くと梅原さんは私を座らせて私の肩に額をつけて抱きついてきた
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綉 - おはようございます。これって読んで行かないと誰が出て来るとかってって分からないんでしょうかね？ (3月15日 7時) (
レス) id: 6d33361b7d (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - うわぁあああ！！ はる春さんだぁあ！！この話大好きです！ (2019年7月13日 7時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅり(プロフ) - ハル春さんの作品大好きです！更新楽しみにしてます。 (2018年8月8日 23時) (レス) id: 229459fcea (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - この続きが気になります！！ (2018年8月3日 23時) (レス) id: 8ead2b98e6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - いえいえ！毎日の日課にします！ (2018年3月7日 22時) (レス) id: 3c862a1cac (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年2月27日 0時
