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梅原さんは昨晩ここの屋敷の着物の手入れをしに来たらしくその帰りに私とぶつかったらしい

幸い道具とかにはお酒はかかっておらずどうにか済んだけど


「やっちゃったんだ」

「そうなんです。」

「で、でもその梅原さんは怒ってなかったんでしょ?なら、大丈夫だよ」

「……お姉様方に怒られまして」

「えぇっ、なんで」

「…好きなんですよ。お姉様方は」

「…そんな美形なの?」

「……あまり見ない顔なのでそうかなぁとは」



次の日の昼下がり屋敷の裏に流れる川のほとりで西山さんと話していた

西山さんは私がここに来た時から遊び相手になってくれたり話し相手になってくれたりする。

家はここの近くのお偉い家系の方

でも一番下の子だったらしいので自由に暮らしてると本人が言っている


「お姉様方がそこまで言う相手見てみたいなぁ」

「どこかの呉服屋さんですよ。」

「近くじゃないの?」

「…見かけないんですよ」


そう言ってため息をつくと西山さんは私の頭を撫でてきた

「…ん?」

「Aちゃんはさ頑張ってるよ。

僕は知ってるから…ね?」

「…西山さんは私の兄みたいですね」

「そりゃあ昔から知ってるからね」


西山さんはふわっと笑って嬉しそうだった。

それを見て私も嬉しく思った。







「…兄…か」

Aちゃんとわかれて1人道を歩きながら呟いた

そりゃあ兄みたいかもしれないけどさ

…案外その立ち位置は嫌かも

もっと


特別な


「おい、考え込んでると河川敷の方に落ちるぞ」

「…へ?」


その途端自分の足がぐらっとなり草の原の中へと滑り込んでしまった


「いったぁ…」

「ほら、…大丈夫か?」

「だ、大丈夫。

ごめん、ありがとう」

「…川の水で手洗ってこい。

血、出てるから」


声をかけてきた男は僕の手を見てそう言っていた

歳的には…同い年ぐらいかな?

しかし


「…見ない顔だなぁ」

川の水で手を洗いながら一人呟く

かっこいいかもこの人


手を拭きながらその人と向き合う

黒髪で黒目で…空色に似た着物を着ている

…上手く着こなしてるな

上手いなこの人。武士の出かな?


「…黙って見られると恥ずかしいんですけど」

「ご、ごめん!」


何してんだ僕は


とほほとなりながらため息をつくと男は不敵に笑っていた

「身なりからして身分高いのに溜息とは。

俺怒ってないから気にしなくていいよ」

…え

男を見ると男はふっと笑みを浮かべながら僕を見ていた

四→←二



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- おはようございます。これって読んで行かないと誰が出て来るとかってって分からないんでしょうかね? (3月15日 7時) (レス) id: 6d33361b7d (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - うわぁあああ!! はる春さんだぁあ!!この話大好きです! (2019年7月13日 7時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅり(プロフ) - ハル春さんの作品大好きです!更新楽しみにしてます。 (2018年8月8日 23時) (レス) id: 229459fcea (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - この続きが気になります!! (2018年8月3日 23時) (レス) id: 8ead2b98e6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - いえいえ!毎日の日課にします! (2018年3月7日 22時) (レス) id: 3c862a1cac (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2018年2月27日 0時

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