二十一 ページ22
「そうだとも、女の叫び声が好きで好きでここに来た
それの何が悪い」
首がしまるなかそんな言葉が聞こえた
酷い人
私は右手で男の手に触れ爪を立てた
「ってぇな！！
この女！」
男はそう叫ぶと私の右手を掴み畳の上に押し倒していた
どさっと音がした瞬間背中や肩に痛みが走った
お菊さんは守らなければ
それにここの屋敷のこともある
「っ、梅原さん！
お菊さんを」
男の鋭い睨みを堪えながら梅原さんに向かって言うと梅原さんはお菊さんの腕を掴んで廊下に移動させていた
よかった
これでどうにか被害が減れば
「おい、旦那
女に手を出すとかいい度胸だな」
「…え」
居なくなったはずの梅原さんは何故か室内の方に居て手には短刀が
なんでここに
「はぁ？俺のことか？」
男は私の肩を掴んだまま言うと梅原さんは冷めたような笑みを浮かべて呟いた
「お前しかいないだろ」
その言葉を聞いて男は梅原さんの方に移動して一発殴りを入れていた
な、
なぜ避けない
首が少し痛くて上手く息ができないなか梅原さんの方を見てそう思った
避けないと怪我を
一発頬を殴られた梅原さんは一度頬を着物の袖で拭いていた
「いってぇ」
「お前ここいらじゃ有名な梅原だろ？
着物直しの野郎だってね。
女は寄ってくるがそんなに弱ければ
がっかりだろうなぁ」
男はそう言って笑った後梅原さんの胸ぐらを掴んでいた
「っ、やめ」
声が漏れて助けなければと思った時梅原さんは一度笑みを浮かべた後
「先に手を出してきたのはそっちだからな」
と言って拳をつくった右手で男の肩を殴った
たった一発殴っただけなのに男は呻き声をあげてその場に倒れた
…え？
よく肩を見ると血が
「…うめ、はら」
「俺がいつまいったと言った？」
そう言うと男から離れて私の方を見た
そして、私の方に手を伸ばすと私の首に触れてきた
「？っ」
「跡が残ってる。
ちょっと後で医者に見てもらおうか」
「梅原さん…手」
「ん？
あ、俺も手出血してるから行かなきゃいけないし
あの男も医者に行かないといけないしな」
そう言った梅原さんの手には普通の短刀よりも小さな小刀が拳の中におさまるように握られていた
そしてその手には薄らと血がついていた
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綉 - おはようございます。これって読んで行かないと誰が出て来るとかってって分からないんでしょうかね？ (3月15日 7時) (
レス) id: 6d33361b7d (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - うわぁあああ！！ はる春さんだぁあ！！この話大好きです！ (2019年7月13日 7時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅり(プロフ) - ハル春さんの作品大好きです！更新楽しみにしてます。 (2018年8月8日 23時) (レス) id: 229459fcea (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ - この続きが気になります！！ (2018年8月3日 23時) (レス) id: 8ead2b98e6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - いえいえ！毎日の日課にします！ (2018年3月7日 22時) (レス) id: 3c862a1cac (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年2月27日 0時
