お見合い相手の岩本さん 【黄】

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「ごめんなさい」と伝えると岩本さんは目を少し見開き悲しそうに下を向き私の手を離した。


「、ここで、まだ好きなのか分からないのに
はい。と答えることは

貴方に失礼だと思って」

「…そっか」

「ちがっ、違うんです。
岩本さんの事まだ殆ど知らなくて好きな事や好きな物も

なのに、…まだはっきりしてないのにここでお付き合いするのは罪悪感がわくんです。」


そう伝えると岩本さんはゆっくり顔を上げて私の方を見た。


どうしよう

私なんと応えることが正解だったのかな


すると、岩本さんはプハッと笑い私の頭にポンっと手を置いた。

「そんな、顔しないでよ」

「…、ご、ごめんなさい」

「まだ望みがあるなら俺はいいよ。
こっちこそびっくりしたね。ごめんね」


優しい人だ

少し不器用な人で


「じゃあ、まずはお友達からスタートしますか」

「…嫌じゃないんですか？」

「え？嫌じゃないよ。
Aさんのその誠実な所が俺は好きだからさ」


へへっと笑って話す岩本さん



私の判断は間違ってたかもしれないとその笑顔を見て思った。











土日何もしない病は克服したい。

朝起きてボーとベッドに寝そべって考える。


今日は良い天気


窓の外からは道を歩く人や綺麗な服着て歩く人もいる。


冬に近づいているが秋は何をしても最適だもんな。

ただゴロゴロとしていると携帯にメールが届いた。


『おはよう』


…昨日あの後帰ったけど今この人と話すの気まずいな。


おはようございます。と文字を打つと会話が続いた。


『良い天気ですね。』

『ほんとですね。』

『スポーツ日和ですよ』

『岩本さん今何されてるんですか？』

『俺は、トレーニングしてます』



そういえば体を動かすとか言ってた。


『Aさんは？』

私は


「私は」と打ち手が止まる。


家でゴロゴロ？


んー、と考えた後窓の方を見た


…良い天気ね。





『岩本さん』



私はとあることを打つとベッドから立ち上がり準備をした。







「で？俺を呼んでどうした？」


『今、少しだけお会いしてもいいですか？』


メールで届いた時驚いてしまったが夢ではない。

俺の目の前にいるメールの送り主は動きやすい服装を着て俺の方を見ていた。


「岩本さんのトレーニングに付き合ってもいいですか？」

「……ん？？」


俺のトレーニング？


あまり運動しないと言っていたよな？


大丈夫かな？

でも目の前の彼女は真っ直ぐ俺の方を見て頭を下げた。

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