十九 ページ20
「落ちたって？」
氷を口に入れたまま言うと福山さんは私をジーと見つめてきた。
な、何？
「…遊女？」
「………福山さん、私その恋応援します」
「おう。ありがと」
ヘヘッと笑っている福山さんだけどどこか焦りがあった。この人急に焦り出したな
何かあったのかな？
小さくなっていく氷を口の中で感じていると福山さんは私のほほに触れてきた
「っ！？」
「取って食いはしないよ」
「な、に？」
「…白粉を顔につけて紅い紅を引いて…髪を綺麗に結んであげて綺麗な簪つけて、綺麗な着物を着て
Aです。よろしゅうって言えば凄くべっぴんなんだろうなぁと」
え…
福山さんはそう言ったあと黙って私の唇に触れてきた。
微妙に暖かさが伝わる
「…この唇に俺が紅を引いてやろうか」
「……大丈夫…です」
「大丈夫って。ははっ、そんな怖がらなくても。案外紅を引いてみろよ？似合う。」
「屋敷での相手は無いので私」
あそこの屋敷は男性が主になっている。だから、女の私が紅を引くことは珍しいのだ。
ガタンっ
黙っていると机が急に動き福山さんが私の腕を掴んでいた
「？福山さん」
「紅はどこが好きだ？」
「え？」
「京の物か？それとも江戸のものか？」
「わ、私はそんなのあるだけで」
「なら、京の紅でいいか？」
そう言うと福山さんは店の外に死角になるところまで私を連れていき
バサッ
目の前にかけてあったのれんで私を隠した
「な、何をするですか！？」
咄嗟に出た声はその後喉で止まった
一瞬の出来事だった
福山さんは懐から紅箱を取り出し箱を開け紅を人差し指につけて自分の唇につけていた
慣れてるのか1回で綺麗に福山さんの唇は紅色に染まった
綺麗…
と思った瞬間福山さんは私に顔を近づけてきた
あ
もしかして
私は咄嗟に目をつぶって下をむこうとした
だが
「…するかよ。馬鹿」
と言い右手親指で唇の紅をとった後それを私の唇にグッと付けてきた
「ははっ、似合うぞ？紅」
紅香りが唇からする…
福山さんは唖然としている私を見て笑った後私の手を引いて屋敷へと帰って行った。
〜コメント欄返信〜
・金魚バチ様
コメントありがとうございます。凄く嬉しかったです(´∀｀*)この小説実は誰落ちにするかまだ決めてないので一番いい人を選ぼうと思っています。ですのでこれからもこの小説宜しくお願いします。
心臓にはお気をつけ下さい(^^;
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 683人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はるか(プロフ) - すごく面白いです。いつもドキドキしてます。更新頑張ってください！！ (2017年8月22日 19時) (
レス) id: efe91ed229 (このIDを非表示/違反報告)
銀 - あの、すいません、「十一」の話の「立花さん」が、「立場さん」になっていると思います。間違ってたらすいません (2017年7月22日 12時) (レス) id: c9821ec644 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 世界観がすごく好きです。毎回更新されるたび嬉しくてすぐチェックしてしまいます^ ^応援しています！ (2017年7月18日 15時) (レス) id: 591376f718 (このIDを非表示/違反報告)
聖(プロフ) - すっごくすっごく面白くて、更新楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！ (2017年7月9日 0時) (レス) id: fee5a8ae7a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - いい、、ですね、、、これからも応援してます！(゜▼゜＊） (2017年7月4日 16時) (レス) id: 503188b34f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2017年6月9日 13時
