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四十一 ページ43

避けなきゃ

とっさに考えたからか私は体をぐるっとして刀を避けたそして、立ち上がり短刀に手を伸ばそうとした


「っ。痛い」

伸ばしてた方の右手に痛みが走った

よく見ると手の甲に血が

多分ぐるっと回った時切ったのだろう

上手くよけれなかったか


血が流れる手で短刀をとり左手に持ちかえる


「片手が塞がればもうお前に勝ち目はねぇよ」

「まだ、まだある」

血が畳の上に落ちる

どこを切ってるのか

痛みに集中するよりも目の前の男に集中するのが先だった。


そして、男が私の方に刀を向けて突っ込んでこようとした時襖が開いた



キンッ!


「くっ、誰だ!」

「誰だ?お前の方が誰だ」


私の前に来て刀を弾いたのは立花さんだった

立花さんは私のほうをチラッと見てきた

そして、目を大きく開けた後、絞り出すかのように言った


「…切られたのか?」

「え、これは…」


よけれなかったと言いたかったが私の失態でもあるため言わなかった。

すると立花さんは男の方に刀を向けたまま男と距離を縮めた

「!?あ」

「お前!女を切ったのか!?
刀を持たなくていい女を、切ったのか!?」


「っ、おいおい旦那よ悪かったってな」

「うるせぇ!お前なんか!!」

そういった立花さんは男に刀を振り下ろしていた


だめ


「やめて!!!」

血だらけの手を伸ばして背中に触れた時には


「うわぁぁぁ!!」


見たくもない光景が目の前に広がっていた

その叫びとともに他の方々も駆けつけた


「どうしっ!?…な」


福山さんはその場から動けなかった


「立花さん!やめて!!」

「お前の手の血と同じものがないとダメなんだ!」

「だからってもうやめて下さい!お願いします」


私は後ろから立花さんに抱きついていた

でも立花さんは誰とも分からない血を付けていた


私の手からは血が流れている


ポタポタッと畳の上に落ちる


背中に額をつけてギュッと抱きつく

すると立花さんは私の頭に触れてきた


「なんでお前がそんな顔してんだよ」

「っ、ごめんなさい。私がすぐに呼べば、すぐに避けとけば…」

「…その手、治療しないとな」

「っはい」


涙を流す私の頬に触れて涙を拭いてくれる立花さんはすごく優しい声で表情で

さっきまでの気迫も怖さも無かった

だが、その場所は畳からなにから血だらけで


来ている着物も血


だからかその時いた福山さんが呟いた


「まるで。椿が落ちたみたいな…椿樹血戦みたいだ」

と。

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はるか(プロフ) - すごく面白いです。いつもドキドキしてます。更新頑張ってください!! (2017年8月22日 19時) (レス) id: efe91ed229 (このIDを非表示/違反報告)
- あの、すいません、「十一」の話の「立花さん」が、「立場さん」になっていると思います。間違ってたらすいません (2017年7月22日 12時) (レス) id: c9821ec644 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 世界観がすごく好きです。毎回更新されるたび嬉しくてすぐチェックしてしまいます^ ^応援しています! (2017年7月18日 15時) (レス) id: 591376f718 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すっごくすっごく面白くて、更新楽しみにしてます!これからも頑張って下さい! (2017年7月9日 0時) (レス) id: fee5a8ae7a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - いい、、ですね、、、これからも応援してます!(゜▼゜*) (2017年7月4日 16時) (レス) id: 503188b34f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年6月9日 13時

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