甘々？ギャグ？逆ハー？貴方はどれを選ぶ？【短編集】

男性声優〜お父さん(?)by森久保翔太郎〜ハウスダスト〜ユキナ様リク ページ26

貴方side


『お父さん、聞いてよ！今日学校でね…』

「落ち着けって。それに、俺お父さんじゃないぞ？」

『でも、家出ていったクソ親父から救ってくれたのはお父さんだよ？』

そう。

森久保さんはお父さんじゃない。

実の父の借金のせいで家が無くなって困っていた私を救ってくれた。

それ以来、私の中で彼はお父さんになった。

一緒に住んでるしね！

「風呂沸かしてるから入ってこい。」

…訂正。お母さんかもしれない(笑)

『んー、ちょっと体だるい…』

「…おい！何やってんだ!?」

私は疲れていた。

そう、ちょっとふざけただけなんだっ！


…まぁ一言で言うと、私は彼に抱きついていた。

そんな私の行動が彼のスイッチを押してしまったようで…

「はぁ…お前、ホント無防備だな。」

？

「俺だって男なんだぞ？」

知ってるよ？

『でもお父さんはお父さんだし…』

「赤の他人だ。」

『…っ、』

そんなにｽﾞﾊﾞｯと切り捨てなくても…。

やっぱり迷惑だったのかな。

「まぁ、お前と血が繋がってなくて良かったけどな。」

『…。』

私は涙を堪えて立ち上がろうとした。

一刻も早くこの場から立ち去りたかった。

でも。

そんな私の手を掴んだのは彼だった。

「どこ行くんだ？A。」

『ごめんね。さよなら。』

「ちょ、ちょっと待て。何か勘違いしてないか？」

『…？』

「あー、ちゃんと伝わってなかったか…。」

『？』

「はぁ、察しの悪い奴め…いいか？

俺はお前のことが好きだから、血が繋がってなくて良かったって言ってんの。
分かる？」

『え…嘘…』

「やっと伝わった…。
直接言いたくなかったから遠回しに伝えたってのに…。」

『きっ、気付かなくてごめん…』

「全くだぜ…。

ま、そういうところが可愛いんだけどな？」

『…っ//』

こういうことをさらっと言っちゃうところが憎らしい。

「ところでさ…、今自分がどういう状況か分かってる？」

『…あっ。』

そう。

私は今現在進行形で彼に抱きついている。

「これは…俺に気があるって受け取っていいんだよな？」

『…否定はしません。』

というか出来ません。

だって…好きだから。

「そっか。じゃ、今日は一緒に寝よ？」

『…うん！』


お父さん改め、未来の旦那さんとの同棲生活が始まりました。

不安もあるけど、二人なら大丈夫！

そう信じていいんだよね？

彼をちらりと見やると、

ﾆﾔｯと笑い返してくれた。

あぁ、やっぱり好きだな。

心からそう思えました。

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