16.2日目 ページ21
貴「…っ、」
朝、か…
大分悪い夢を見てた気がするけど、思い出せない。
…着替えなきゃ。
そう思い、ベッドから身を乗り出すと、勢い良くドアが開いた。
黄「Aっち!!朝ッスよ!!」
貴「…おはよう…ノックしてよ。」
着替えてる途中だったらどーすんだ、阿呆。
黄「起きてたんスか!今日は早いッスね!」
貴「あぁ、うん…着替えるから閉めて。」
黄「はいッス!」
兄ちゃんが出ていくと、僕は小さく伸びをして、ベッドから立った。
着替えながら思う。
…どんな夢を見てたんだっけ。
思い出せそうなんだけど、何か出てきたと思うと、霧がかかったようにその記憶がうやむやになっていく。
思い出しちゃいけないことなのかな。
後悔するような事だったら嫌だから、僕は考えることをやめた。
着替えおわると、階段を降りてリビングに向かう。
貴「おはようございます」
黄母「あら、おはようAちゃん!いつもより早いのね!」
貴「はい、なんだか目が覚めちゃって…」
黄母「そうなの!今日の朝ごはんはクロワッサンよ。プレーンとチョコどっちがいい?」
貴「んー、じゃあチョコで。あ、今日は部活があるので帰りが遅くなると思います。」
黄母「そう!頑張ってね。」
あれ?兄ちゃんがいない。部屋かな?
貴「あの、兄ちゃん多分部屋に居ると思うので、見に行ってきます。」
リビングから出て、兄ちゃんの部屋に向かう。
ノックをしても返事がない。
貴「兄ちゃん?」
ドアを開けると、兄ちゃんは何かの雑誌を読んでいた。
貴「兄ちゃん、朝ごはん…」
そう言うと、兄ちゃんはやっと気づいたようだった。
黄「あ、Aっち!朝ごはんッスね、わかった!」
兄ちゃんが雑誌を閉じると、僕は表紙をじっとみた。
バスケの雑誌?へぇ、兄ちゃんそこまでバスケが好きなんだ。
黄「Aっち?」
貴「あぁ、ごめん。行くよ。」
そう言うと、僕と兄ちゃんは部屋を出た。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏奈 | 作成日時:2015年9月26日 15時