にひゃくにじゅうさん！！ ページ27
.
そして放課後。
私は三橋さんと二人きり……
三橋「なんすかこれ!!」
椋木「集団下校だ三橋」
「……」
ではなく、
なぜか先生方に囲まれての下校。
「何が悲しくてこんなことに……
どうせなら五人の三橋さんと下校したかった……」
反町「この子今凄いこと言った気がするだけど」
三橋「相手ヤクザっすよ?どうするんですか目の前にブワーッて並んできたら」
「日本刀とか持ってますよ」
三橋「拳銃も持ってるし」
わざと脅せばみるみるうちに顔を青くする椋木先生。
怖いならやんなきゃいいのに。
椋木「で、でも俺は、それでも、み、三橋を、まも、まもりたい」
三橋「いや、だから。相手は拳銃持ってます。
で? あなた方は何を所持してんすか?」
山口「反町先生なら竹刀を……!」
「竹刀で何が出来るんですか頭使ってくださいよ」
水谷「いいですか伊藤さん。
一本の矢は簡単に折れてしまうが、
三本の矢は……折れない」
「それは相手が素手ならの話でしょ。
チェーンソー持ってたらどうするんですか」
三橋「だいたい質の悪い矢を何本揃えたところで……」
坂口「おい三橋。お前、彼女が出来たからって調子に乗るなよ」
三橋「いきなりひがんできたよこの人ォ……」
やれやれ、と疲れたため息を溢す三橋さん。
チラリと私の方を伺った。
三橋「……俺今日伊藤んとこ行かねーわ」
「えー……」
三橋「よろしく言っとけ。じゃ」
三橋さんは軽く手を上げて、
一目散に走り出す。
そのあとを追いかける教職員。
ヤクザにマークされてるからってことで
こういう形になったみたいだけど……。
「……あ、お兄ちゃんのお見舞いに何か買ってかなきゃ」
本当は三橋さんと一緒に選びたかったけど、仕方ない。
納得いかないままだけど
私はスーパーでメロンとお花を買った。
ふと、開久の学ランを着た男子が
路地裏に入っていくのを見つけて、
思わずそのあとを追う。
けど、全くの別人だった。
「……」
あの二人は、もうお互いに会わないのかな。
相良さんが片桐さんを裏切った……けど。
───“相良を、止めてくれ”
「……私に何が出来るんだろう」
その答えが、未だにわからない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1012人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nasiremon - 伊藤兄がかっこよすぎる！ 涙腺妨害ですよ…同感できるところが多い…うぅぅぅ… (2020年5月13日 1時) (
レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 牡丹杏。さん» ぜひぜひ続きも見てください(*´∇｀*) (2018年12月27日 15時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹杏。(プロフ) - えーここまでで涙ボロボロなのに、続編見たらどうなるの。私の涙腺w 楽しみにしてまーす (2018年12月27日 15時) (レス) id: 48235b53b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！これからもキュンキュンしてもらえるようらがんばります！！ (2018年12月26日 14時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
ライアー - 続編すっごく楽しみにしてます。頑張ってください！応援してます！！！ (2018年12月26日 13時) (レス) id: ca359b9f59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年12月16日 17時
