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「Aはさ、人を好きになった事はある?」
「…あります。」
「何か綺麗なものを見た時、その人にも見せてあげたいとか思わなかった?」
「思いました…ね。」
ハンジさんの言わんとしていることが
何となく予測できた。
「じゃあさ…美味しいものを食べた時に、食べさせてあげたいって思う人はさ…」
「っやめてください…!」
私はハンジさんの言葉を遮った。
その先を聞くのが怖かった。
「A…?」
「あ…ごめんなさい。大きい声を出してしまって…」
ハンジさんは少しばかり驚いているようだった。
「恋愛に苦しい思い出があるの…?」
「え…」
何故…わかるの…?
「A…大丈夫だよ。リヴァイは良い奴だから…心配いらない。」
知ってる。
アイツが良い奴だって事は。
皆が口を揃えてそう言う。
リヴァイは、良い奴だと。
でも、それを認めたくなかった。
認めてしまったら、
彼が優しい人だと気付いてしまったら、
もう引き返せないと思ったから。
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作者名:絹 | 作成日時:2021年2月28日 18時