#06 ページ7
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「どうして…ですか?」
「パーティーでは女と踊るのがルールだと聞いた。」
「…そう、ですね。でも、私でなくても良いのでは…。貴方と踊りたい方は沢山いらっしゃるかと…」
「…お前が良い。…駄目か?」
女は困った顔をしている。
それもそうだ。
これでは、まるでナンパじゃねえか。
「実は、先約があるんです…でも、彼とはいつでも踊れるので、お断りしますね。」
「そうだったのか…だがそれは悪い。」
「いえ、平気です。貴方とお会いするのは最後かもしれませんから。是非ご一緒させてください。」
女はそう言って微笑んだ。
まただ。
また、心臓が騒いだ。
会場に戻ると、その女は
一緒に踊るはずだった男の所へ
断りを入れにいった。
しばらくすると女が戻って来て、
ちょうどそのタイミングで音楽が流れ始めた。
「ふふ、ぴったりでしたね。」
女はそう言って微笑むと、
ドレスの端を持って
お辞儀をした。
様になっていて、
すごく綺麗だと思った。
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作者名:絹 | 作成日時:2021年2月6日 18時