#26 ページ27
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「2人で何を話しているんだい?」
厄介なのが来た。
エルヴィンは変に勘が鋭い。
下手に喋ればバレるかもしれねえ。
「いや〜エルヴィン。ついにリヴァイにも春が来たみたいだよ。」
「あぁ…あの噂は本当か?リヴァイ。」
「…だったら何だ。」
「えっ!本当なの〜?!で、お相手は誰?!」
「…リヴァイ。その辺りは個人の自由だが、まぁくれぐれも任務に支障が出ない程度にな。」
エルヴィンはそう言うと、
俺に近づいて耳打ちをした。
「…彼女の事は諦めたようで安心したよ。」
彼女って…Aの事か…?
エルヴィン…
お前は何を思って、それを今俺に言った?
もしかして、気付いているのか…?
「あぁ。」
俺の口から咄嗟に出たのは
そんな当たり障りのない一言だった。
来週の舞踏会の事を思い出す。
土曜の午前中に此処を出て、
日曜の午前には帰って来られるだろう。
エルヴィンに変に勘繰られなければ良いが…
しかし、そんな心配よりも、
Aにまた会う約束が
できたことの嬉しさの方が大きかった。
もう、気付かないフリはできなかった。
俺は、あいつに惚れてしまったのだと。
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作者名:絹 | 作成日時:2021年2月6日 18時