コード・ブルー 〜アネモネ〜

48 すれ違う心 ページ49

今日はヘリ担当だからそれ用のユニフォームを着て、エレベーターに乗る


藍「…おはよ」

「８月７日の夜なにがあったの？」

藍「何が言いたい？」

「奏ちゃんのオペの日、ICUの杉原さんも急変したよね？」



飯食いに行こう と言って無理になったあの日から様子がおかしくて

まともに２人でゆっくり話せる時間もなくて…
きっと今の私はとってもイライラしている

「言いたく無いならいい。もう私は藍沢先生の彼女じゃないし」


と言って冷たい視線を彼に送ったんだと思う


藍沢「そうだな…俺の彼女だったお前は俺の前から消えた。」


と彼も私に冷たい視線を送りエレベーターから降りる

私もここで降りなきゃ行けないのに足が動かない
また閉まりかけるドアを見てやっと足が動いた


スタッフステーションに向かう

後ろから緋山先生が なんかあった？ と言う声がしたが返事する気力すらなかった。


灰「森澤先生おはようございます！今日僕もヘリ担当なんです！よろしくお願いします！」

横「森澤先生…？おはようございます」


皆が私に挨拶をしてくれてるみたいだけど、耕作の 俺の前から消えた と冷たい目で言ったあの言葉がリピートされて私のイライラは更に収まらないみたい

藍「おい、あいさつぐらい返せ。仕事中だぞ」

「うるさいな」

藍「は？」


藤「ちょ、ストップ。ここスタッフステーション。夫婦喧嘩は別のとこでやって？」

「この人と夫婦になった覚えないから」



橘「なんだ、朝から、空気悪いな〜」

私たちの終わらない言い合いは橘先生の声によって休戦した



『津田沼消防よりドクターヘリ要請です
ヒガシ津田沼駅付近の踏切で人身事故発生
負傷者3名』

橘「踏切で負傷者が３人？」

『高齢女性が踏切内で立往生していたところ救助にあたった２人が巻き込まれたようです。』



私情は挟まないと心で繰り返しヘリに乗る

救「80代女性はショック状態でレベル2桁、20代女性は意識あります。30代男性がレベル３桁で頸動脈触知できません。」

「厳しいな…」

灰「助けようとした方がレベル３桁なんて…」

早「見物人の退避が間に合ってなく上空待機します」

灰「早川さん急いでください、患者さん心停止寸前です。早く降りてもらうこと出来ませんか？」

「ちょ、灰谷先生。医者からパイロットへの指示は許されてない。習ったでしょ！私たちが口出すことじゃ………





CS「ヘリが着陸に失敗しました」

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