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井「FFPもどんどん入れてくれ!生きてなきゃ血栓もくそもない」
緋「おかしい…血圧が上がってこない…」
橘「藍沢エコーやってくれ」
藍「はい、心嚢にかなり溜まってます」
「穿刺して抜きます。留置用カテーテル」
雪「はい」
「クーパー」
冴「はい」
「…心破裂…した」
井「輸血続けてくれ」
橘「頑張れよー」
「お願い、戻ってきて、助けるから、」
藤「森澤穿刺部からも出血した」
「そんな…」
<医局>
藍「悔しいな、暁人くん」
「私、救えなかった…どうして?救う方法を知ってるのに、それが提供できない」
藍「移植医療は難しな」
「…無力だよね」
医者は神じゃない。それはこの道に進む時に分かっていたはずなのに
藍「あまり思い詰めるな。」
頭にポンと手を置いて私を慰めてくれる。
きっと私は 彼 が心を癒してくれる存在なんだ
「ありがとう…」
藍「患者の気持ちに寄り添える医者は少ない。でもAはその数少ない心優しい医者だと俺は知ってる。俺はAのそういう所を好きになった」
「えっ!」
普段からなに考えてるかよく分からない耕作が
自ら 好き と そう言った。
「え?好きって言った?」
藍「…天野奏の所へ行ってくる」
「ちょっと待ってー私も行く!」
少し赤くなった彼を追いかけるように医局を出る
____________
奏「2人して、なに…?」
「奏ちゃんは本当にピアノが好きなんだね…私も医者をやってる自分が好き。でもそのせいで大切な人を守れなかった、」
奏「守れなかったの…?」
「妊娠してたの。でも医者を辞めるのが怖くて逃げた。あと一歩踏み出せば変わってたのに。すごく後悔してる。」
そう言うと奏ちゃんは、私あと一歩踏み出せる?…と耕作に問いかけた
藍「オペをすれば後遺症が出るかもしれない。その先には辛いリハビリが待ってる。でも君は強い。きっとそのリハビリを乗り越えてまたピアノを弾くことが出来る、と俺は思う。」
奏「出来る、かな…」
藍「あぁ、大丈夫だ」
奏「久しぶりに先生の笑顔を見た。先生たちの笑顔見たらなんか大丈夫な気がしてきた…私一歩踏み出してみる…藍沢先生のオペだったら受ける」
藍「あぁ。約束する」
医者が患者に提供出来るのは医療だけじゃない。
言葉以外も大切だと君は言った。
誰かを勇気付けたい時は笑ってあげればいい
笑顔はどんな薬よりも、心を癒すのかもしれない
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れな(プロフ) - 苗字が森澤でびっくりしました笑笑 (2018年8月7日 19時) (レス) id: 18c21e4147 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - あいさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉ありがとうございます(/ _ ; ) (2017年11月10日 9時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - kokumaさんは話をつくるのがとても上手ですね!驚きました! (2017年11月10日 6時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 冷泉 波琉架さん» 物語に入り込んでいただけてとっても嬉しいです。ラストまでこんな感じで切ない展開が続く予定ですがお付き合い頂けたら嬉しいです^^ (2017年10月7日 14時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 波琉架(プロフ) - やばい。真相知った時泣いた… (2017年10月7日 12時) (レス) id: 8121be56da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kokuma | 作成日時:2017年9月15日 21時