検索窓
今日:36 hit、昨日:17 hit、合計:131,841 hit

7回目 ページ7

「A〜!ごめんごめん、上着引っ張り出すのに時間かかった!」



バタバタと慌ただしい足音に私達はビクッと口から心臓が出そうになる

芽衣は急いで降りてきたのかボサボサな前髪を直しながら私達を見ると、あれ?と首を傾げた



「お兄ちゃん、どうしたの」



Aは私の友達だから取ったら怒るよ!とバシッと音を立ててお兄さんの背中を叩く

いってぇ!?なんて言いながら芽衣を睨みつけるが、叩いた本人はニコニコと笑ってこちらを見ている



「行こっか、A!」

「う、うん…」



お兄さんに焦ったような目線を送ってしまい、カチリと視線が交わった

お礼、言わなきゃ



「お邪魔しました…その、真緒さん…」

「お、おう…」



恥ずかしさのあまり、控えめに手を振ると優しく振り返してくれた

芽衣が玄関を開けてくれて私は促されるまま外に出る

がちゃん、と音を立てて扉が閉まった束の間



「やめてその顔、分かってるから」



ニヤニヤしながら横から視線を浴びた

笑いそうになる口元を手で抑えているらしいがバレバレだ

火が噴きそうになる顔をもう隠しても意味ないと思うが目線を逸らす



「真緒さんだってぇ〜??」



顔真っ赤だよ、可愛いねぇ〜なんて肩に腕を回される

これ多分しばらく会話のネタにされるやつだ



「いや、ちょっと話しただけだから…」

「Aちゃん呼ばれてたねぇ」



芽衣の言葉に、真緒さんの声が脳内に降り落ちてきた



『Aちゃん』



冷めてきたと思ったのに、また熱が帰ってきてしまう

やめてやめて、違うそうじゃないんだ、決してそうじゃなくて



「真緒さんみたいに、かっこいい人に名前呼ばれるのは流石に心臓に悪い…」



ドッドッドッと忙しなく暴れる心臓を抑えるが治まることを知らないらしい

アイドルというものは私が想像している以上にタチが悪いのかもしれない

8回目→←6回目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (241 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
330人がお気に入り
設定タグ:あんスタ , 衣更真緒 , トリスタ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彩音(プロフ) - ひ〜〜めちゃくちゃどきどききゅんきゅんしました・・・。(語彙力なくてすみません) (2022年7月26日 14時) (レス) @page49 id: 25043c6aac (このIDを非表示/違反報告)
ことは - 真緒くん!梶さん!尊い! (2021年4月15日 18時) (レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
めご(プロフ) - 空白猫さん» ありがとうございます(;_;)是非推してください〜!!評価もありがとうございます!! (2021年4月9日 23時) (レス) id: fec7c0a77e (このIDを非表示/違反報告)
空白猫 - 前半…「早くくっついて?」後半…「待ってこのカップル推せるわ」ってなりました…評価たくさん押しますね…神作だと思ったのでッ!! (2021年4月8日 11時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 半分本気です…(笑) (2021年2月28日 20時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めご | 作成日時:2021年1月2日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。