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27回目 ページ27

「………。」



寝れない

決して枕が合わないとか照明が消えているからとかの理由ではない

単純に昼に寝すぎたのである

時計の秒針はカチカチと音を鳴らして進むだけだった

私は床で客人用の布団を敷いて寝ているため、ベッドの上で寝ている芽衣を見た

そりゃ、夕方には部活で大会に向けてハードスケジュールを組まれているから疲れているのも当たり前か


パジャマとして貸してもらった芽衣のスウェットに着た私はもう一度瞼を閉じる

ご両親共々、とても良い人で晩御飯の時間はすごい会話が弾んだ



『それにしても、Aちゃんが真緒と仲良いのは本当にびっくりしたわ!』



そう芽衣のお母さんに笑われたのが一番印象に残っている

私だって芽衣のお兄さんと仲良くなるなんて夢にも思っていなかった

しかも相手は現役高校生でありアイドルという、高嶺の花だ

そうだ、高嶺の花…



『じゃあ、俺と付き合って』



真緒さんのことを考えた刹那、昼間の台詞がまた思い出される

すぐに私は強めに自分の頭を殴った

正直、めちゃくちゃ痛い



「(その話はもう終わった!!さっさと忘れろ自分!!!)」



とても泣きたい気分だ

あぁ、寝れないしトイレ行きたくなってきたし

私はゆっくりと上半身を起こして、布団から抜け出す

芽衣を見ながらなるべく物音を立てないようにドアを開け、部屋から出た

窓から差し込む月明かりがなんだ綺麗に思えた


寝ている人を起こさないように階段を一段一段降りて行った

不意にお腹の中で血が流れ出る感覚がして気持ち悪くなる

女子特有のこの感覚は本当に嫌いだ

お腹を擦りながら階段を降りると、リビングの明かりがついていた



「(誰かいる…?)」



いやでも時刻は深夜2時を回ったところだ

とりあえず私は本来の目的を済ませてからリビングを覗こうと思った

電気の消し忘れとかだったら消しとけば良いや。

その時の私にはその程度としか思っていなかった

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作品ジャンル:恋愛
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彩音(プロフ) - ひ〜〜めちゃくちゃどきどききゅんきゅんしました・・・。(語彙力なくてすみません) (2022年7月26日 14時) (レス) @page49 id: 25043c6aac (このIDを非表示/違反報告)
ことは - 真緒くん!梶さん!尊い! (2021年4月15日 18時) (レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
めご(プロフ) - 空白猫さん» ありがとうございます(;_;)是非推してください〜!!評価もありがとうございます!! (2021年4月9日 23時) (レス) id: fec7c0a77e (このIDを非表示/違反報告)
空白猫 - 前半…「早くくっついて?」後半…「待ってこのカップル推せるわ」ってなりました…評価たくさん押しますね…神作だと思ったのでッ!! (2021年4月8日 11時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 半分本気です…(笑) (2021年2月28日 20時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めご | 作成日時:2021年1月2日 21時

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