弐 ページ3
「てめえ、意味わかってんのか?」
「…え?」
「だーかーらー名前はなんつーだよ。あーイライラしてきた」
ーー怒らせてはいけない。
それが、こいつの第一印象だった。一応、攘夷戦争に参加していた俺でも流石に…と思うくらいこいつはまずい。
しかもあんなノーモーションの蹴りで夜兎並の力だ。
…だがあの蹴りは、本気では無さそうだ。
(まあ、あれを喰らったらーー重傷だったな)
見た目は、二十代後半で、容姿は申し分無し…だが、服から見ても筋肉質なのは分かる。
(その程度な見た目だが、こいつ…)
ーー戦いに慣れていた技の使い方だった。
まあ、兎も角早く名を名乗らないと命に関わりそうなので(だんだんイライラしてるし)早くやんねェとな。
「ーー坂田銀時、万事屋をやってるよ」
「ふん、そうか。聞いたことのない名だな」
…え、何それ。そっちから名乗ってって言ったんだよね?
「んで?テメェは?」
一応、俺のペースで問いかけるがこの俺。
(超、手汗かいとるぅぅぅぅぅ…!?!?)
言っても、相手は超絶美人。凶暴で俺が被害者の立場だけどすげぇ美人。
「お前なんぞに名乗りたくはないがーー如月A。それが、私の名だ」
ツンデレなの?なんなの?
「それと、お前。万事屋をやってると言ったな」
「…あぁ、まぁ…そうだけど?」
「丁度良かった。偶然か何かは知らんがーーお前に戦いを挑んで正解だったな」
俺、死にそうだったけどね。まあ、こんな美人の依頼だったら全然いいかも。まあ、性格に難ありだけどね。
「ーーお前の家に住ませろ」
ああ、家に住ませろっていう依頼ね。ああ、楽勝だね、そうだね…って、え?
「えええええええええええええええええ!?!?」
街中で俺の叫び声が聞こえた瞬間ーーあいつの済まし顔が目に入った。
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カニ - 小夜さん、頑張ってください。 (2016年9月13日 20時) (レス) id: 689b4df6a4 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - ありがとうございます! (2016年3月29日 19時) (レス) id: 274b1170a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 面白いですね!!! (2016年3月29日 19時) (レス) id: 7676931304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜 | 作成日時:2016年3月22日 21時