139話 ページ2
ユイはスバルの腕の中からは離れず、顔だけをライトに向ける。
「ビッチちゃ……、ユイちゃんにはさ、人に見せたくない部分があるでしょ?。僕にも勿論あるし、多分それが無い人なんて居ないよね」
それでさ、と彼は深くかぶり直した。まるで自分の顔をユイ達から隠すかのように、三日月型の口元だけが覗くことができた。
「きっとお姉ちゃんにもさ、それがあるんだよ。深くて、暗くて、誰にも見せたくない部分がね。踏み荒らしちゃ痛いはずだから、そっとしておいてあげると、ライト君嬉しいかな」
バツの悪そうな顔をさせながら、そう笑った。その顔が、いつしかのAと重なって見えた。
Aは他の兄弟とは違う顔立ちをしている。他の兄弟は母親の違いで異なる部分こそ多けれど、顔だけで見れば細かなところが血の繋がりを感じさせた。
そんな中で1人、全くと言っていいほどAの顔立ちは兄弟に共通せず、余り似ていないなと感じていた。だがライトのその顔は、意識をしているのか否かは伺えないが、まるで真似でもしているかのようにそっくりだった。
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さらら(プロフ) - 。 (2020年3月14日 23時) (レス) id: 38606b6bbe (このIDを非表示/違反報告)
さらら(プロフ) - ユッパさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととても嬉しいです。ここから創作部分が多くなってきますが、もし宜しければこれからも宜しくお願い致します (2019年7月26日 22時) (レス) id: 38606b6bbe (このIDを非表示/違反報告)
ユッパ - 感動しました。 とでも、すごいです! (2019年7月24日 16時) (レス) id: 707a9255af (このIDを非表示/違反報告)
さらら(プロフ) - かなとさん» 申し訳ございませんすっかり忘れておりましたので修正しました。ご報告ありがとうございます。 (2019年3月26日 20時) (レス) id: 38606b6bbe (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年3月26日 15時) (レス) id: 9afeebc6dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さらら | 作成日時:2019年3月26日 15時