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Aは、現在団長室に居た。エルヴィンに呼ばれて。
「……そ、それで……えと……話…って…」
「そんなに身構えなくて平気だ。何も、説教するために呼んだ訳じゃないんだから」
「……う、うん……」
分隊長になったと言えど、団長室に入るのは未だに緊張する。特に、エルヴィンに呼ばれた時はなおさらだ。
「この間の、練兵場での件をミケから聞いたんだ」
「……あ、の……ご、ごめん……なさい……私……分隊長……な、のに……弱くて……」
目線を落とす。別に、期待なんかされてない。それでも、エルヴィンがAを分隊長に抜擢した事は、少なからずA自身に影響を与えた。
「謝らなくていいよ。それより、本題に入ろうか」
「……うん……」
「A。補佐をやってみないか?」
「ほ、補佐…?」
そう聞き返して、Aは目を見開いた。
「あぁ」
「え、と………第三分隊は…?」
「第三は、ハンジとミケに一任する」
このまま、Aが分隊長を続けていても、この間の二の舞になりかねない。そう踏んだ、エルヴィン達の提案。Aは、暫く悩んでいたけど、補佐をやることにした。
(これ以上)
(エルヴィン達に迷惑をかけたくない)
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作者名:瑚闇 | 作成日時:2020年10月22日 0時