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#03 ページ4
「あ、あの……整列…」
今日は、分隊訓練の日。Aは、第三分隊へ、整列して下さい、と言っているけど、全く聞く耳を持たない兵士達。挙句の果てには。
「えー？何ー？聞こえないんですけどー？」
「ほんとよねー」
「あれが、分隊長とか頼りないよなー」
などと、馬鹿にされる始末。周りは、賛同するようにクスクスと笑っていて、上下関係もへったくれも無い。
「あんな人の指示に従うくらいなら、死んだ方がマシだわ」
「それなー」
「知ってるか？あいつ、団長とヤって分隊長になったらしいぜ？」
「でも、噂だろ？」
「あんな泣き虫の気の弱い奴だぜ？それ以外で、分隊長になんかなれねぇだろ」
男性兵士の言葉で、周りが騒然とする。気弱で泣き虫なAなら…と信じ始めてるのだ。
「あ……ち、違う……私は…そ、そんな…事……してな……」
涙で、視界が歪む。実際、Aはそんな事してない。自分自身でも分からないのだ。どうして、こんな自分が分隊長に選ばれたのか。
でも、そんな事知る余地も無い男性兵士がAに歩み寄って、押し倒した。
「い、いや……なに……するの……」
「本当かどうか、確かめようぜ？分隊長さんよ」
「や、やだ………」
(本気で怖くて)
(嫌だった)
(私は、そんな事してない)
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作者名：瑚闇 | 作成日時：2020年10月22日 0時
