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#18 ページ21

街の中には、まだ巨人が居た。それは、良いとして。A達の視線が釘付けになったのは、真下の光景だった。


「あ、危ない……!」
「おい!てめぇは、怪我してんだろ!俺が、行く」
「…あ……ご、ごめん……つい…」


トリガーに掛けた手を止められて、代わりにリヴァイが、真下へ降り立った。そこには、巨人の死骸と、3人の訓練兵が居た。のち1人は、気を失ってる。


(……あの子達……どこかで……)
「A、私達は巨人の掃討に行くね」
「エルヴィンと、大人しくここに居ろよ」
「う、うん…!……気を付けてね…」


不安そうに眉を下げるAの頭を、ミケがわしゃわしゃと撫でた。そして、ハンジが、ドンッ、と自分の心臓に拳を当てる。


「大丈夫大丈夫!すぐ、戻るから!」
「そ、そうだよね!気を付けて!」
「行くぞ」


ハンジや、ミケに続いて、他の調査兵も街中へ飛び立った。座ったまま、壁から身を乗り出すA。


(…巨人の死骸……あんな近くに…?)


岩の前にある死骸。その近くに、あの3人は居た。普通の巨人なら、食べられてるはず。1人、思考をフル回転させていたら、肩に手が乗った。


「ひぇ!?」
「おっと…すまない。そんなに驚くとは、思っていなかった」
「う、ううん……気にしないで。それより、どうしたの?」
「あまり身を乗り出すと、50m下に真っ逆さまだぞ?」


そう言われて初めて、自分がかなり淵っこで、結構身を乗り出してる事に気が付いた。一瞬で、全身の血の気が引く。痛む肋を無視して、後ろへ下がった。


(あの巨人の死骸の位置と)
(あの3人)
(それが、妙に引っかかった)

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作者名:瑚闇 | 作成日時:2020年10月22日 0時

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