#15 ページ18
「調査兵団の主力部隊だぞ!」
「エルヴィン団長ー!巨人共を蹴散らしてください!」
結果を出せなければ罵倒してくるくせに、こういう時はそう言う言葉を掛けてくる。虫のいい人達だと思う。
「見ろ!リヴァイ兵長だ!」
「1人で1個旅団並の戦闘力があるんだってよ!」
声援の行き先が、リヴァイになった。本人は、めちゃくちゃウザったそうな顔をして睨んでる。
「チッ……うるせぇな…」
「皆の羨望の眼差しも、貴方の潔癖すぎる性格を知れば、幻滅するだろうね」
「どうでもいい」
ハンジと、リヴァイの会話を聞いて、後ろに居たAは、苦笑した。そして、ふと"とある少年"と目が合った。やけに目を輝かせてこちらを見る、緑の瞳が特徴的な少年。ジャケットからして、訓練兵なのだろうけど。
「A?どうした?」
「へ……!?」
「そんな驚くか…?」
「ご、ごめん……」
隣に居るミケに話しかけられて、大袈裟なまでに肩が上がる。ボーッとしていたらしい。気が付けば、進軍は止まっていた。
「ずっと、あの訓練兵を見ていたが…知り合いか?」
「う、うーん……分かんない……知り合い…なのかな……?…ちょっと……気になって…」
隣に居るマフラーの女の子も含め、"何か見た事ある"程度。もし、知り合いとかだったらどうしよう…と思いながら前を向いた。
(エルヴィンの、開門30秒前!と言う声を聞いて)
(気を引き締め直す)
(きっとそのうち思い出すはず)
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作者名:瑚闇 | 作成日時:2020年10月22日 0時