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白石先生と説明室に入ると、幸せそうな顔をして電話をしている緋山先生が居た。
緋山「うん、大丈夫。」
「幸せそうだなぁ〜...」
白石「藍沢先生となんかあった?」
「特にないよ?」
緋山「白石、こいつが藍沢と何かあるわけ無いでしょ。気持ち悪いくらいベッタベタなんだから」
いつの間にか電話を終えていた緋山先生に、ぽんぽんと肩を叩かれる。
緋山「で、どうしたの」
白石「あ、うん。整形外傷のデータベース使いたくって」
緋山「ふーん」
いつも通りに返事をする緋山先生。
少しだけ、顔がニヤけている
「緋山先生幸せそう。羨ましい!」
緋山「んなことないって。石川の方が幸せそう。さっきもほら、藍沢と」
さっき、と言うのは朝のことである
* *
「ねえ」
藍沢「ん?」
「しりとりしよ」
駐車場に着いてまず発したのが、「しりとりしよ」という言葉。
「しりとり」
藍沢「りす」
「す...ずめ!すずめ!」
車を降りて、彼の荷物も一緒に持って。
医局までの道をゆっくりと歩く。
藍沢「めだか」
「かみなり」
藍沢「リンパ腫」
「はぁっ?」
しりとりで“リンパ腫”なんていうを人間初めて見た。
すると、先に来ていた緋山先生に声をかけられる
緋山「なに、朝から騒がしい」
「ごめんごめん。しりとりしてて」
耕作を見ると、もう一度ドヤ顔で言う。
藍沢「り・ん・ぱ・しゅ」
「しりとりまで医者ですか...シュークリーム!」
藍沢「ムチ」
「血潮」
藍沢「...なかなか渋いな」
うーん、と暫く考えると私の方を見て、
“どうしたら決着がつくんだ?”と言う。
「相手が降参したらかな」
藍沢「.....オス」
「オス?.......ぁ、」
取っておきの二文字、思いついた。
これで絶対に勝てるはず。
彼の目を見つめて、そっと言う
「好き」
藍沢「...」
彼は、少し顔を赤らめて目をそらす。
これで勝った、お昼は彼のおごりで決まりだ。
.....と、思ったのに。
「っ・・・?!」
緋山「ねえ...ここでやめて?」
彼の唇が、一瞬だけ私の唇にくっつく。
「なに...」
藍沢「キス。好き、と言われたから次の返事は“キス”だ。」
「もう負けでいいです...参りました...」
彼は、私の頭をわしゃわしゃと撫でてその場を去った
* *
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凛香 - 全部読んでます!大好きです!更新頑張ってください! (2017年9月16日 18時) (レス) id: ffe17b2f3c (このIDを非表示/違反報告)
そーちゃ(プロフ) - 一気にシリーズ読ませていただきました(^-^)/ 続きが気になっちゃって気になっちゃって…笑 Twitterもフォローさせていただきました♪またの更新楽しみにしてます! (2017年9月15日 15時) (レス) id: 1963c14c3b (このIDを非表示/違反報告)
重丈 唯羽(プロフ) - 青い鳥の方フォローさせて頂きました! (2017年9月14日 8時) (レス) id: 9e8fde76ab (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - この後の展開が少し気になるので更新頑張ってください!!最後まで書けるのを応援しています!!! (2017年9月12日 12時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月11日 21時