112話 ページ16
黒尾side
それから、何度も何度も電話をかけたり、メールを送ったりした。
でも、電話に出る事もなかったし、メールの返信が来る事もなく、既読すら付かなかった。
猫又監督に聞いても、本人に聞け、と言うばかり。
こっちには聞く術がないというのに。
……なんなんだよ……。
部員全員がもやもやとした気持ちを抱えながら、1日1日を過ごした。
そしてとうとう合宿当日になってしまった。
夜久「今日も電話は繋がらない、か……」
芝山「合宿……やっぱり来ないんですかね」
音駒で行う為、俺等はいつもより少し早めに来て、ネットを立てたり、使う教室の鍵を開けたりという仕事をする。
黒尾「完全雑用じゃね……?」
夜久「去年も似たような事しただろ」
海「開催校だし、仕方ないよ」
3年の仕事は、教室の鍵を開ける事だった。
3人横に並んで、誰もいない廊下を話しながら歩く。
夜久「……今頃Aは何してんのかな」
夜久がこぼした言葉が耳について離れない。
みんなは特に何も言わなかったけど、まだ、Aにキツく言ってしまった事を引きずっている。
後輩にあんな言い方をするのは、普通に良くない事だ。
仮にも好きな人なのに……。
海「……気にしても仕方ないだろ?
研磨が言っていたように、俺等は待つ事しか出来ない。
戻るって信じて、強くなって待とう」
励ましの言葉のような気がした。
それが、ひどく心に響く。
黒尾「じゃあ、合宿、頑張りますか」
夜久「当たり前だろ。
今年こそ、1番多く勝ってやる!」
海「いや、目標は高くノーペナルティ目指そう」
黒尾「おぉ、珍しく思い切るじゃん、海」
海「まあな」
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サクラ - Luneさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月30日 13時) (レス) id: 9cd941d146 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういう感じの作品が見たかった..(感動)もう最高すぎです!面白いし、もうなんかとにかく好きです← 更新頑張ってください!応援しております!! (2019年7月27日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - キラリさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう、頑張りますね! (2019年3月27日 7時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ(プロフ) - あの......好きです!笑 これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年3月26日 3時) (レス) id: 203d4207d9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - ファンミさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年3月23日 20時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクラ | 作成日時:2019年2月16日 16時