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105話 ページ9

川西side



勝てるはずなんてない。



瀬見さんが言った通り、あっちはエースに正セッターにスタメンのリベロ。




到底敵うはずもない。



瀬見さんや五色にも悪いが、ふたりの力が賢二郎や牛島さんに及ぶとも思えない。





勝つなんて不可能。








ピーと笛の音が鳴り、牛島さんが助走をつけて、力強くボールを打った。




思わず見惚れてしまう程きれいなフォームに息をのむ。




そのまま、ボールは瀬見さんのチームのコートに落ちた。





『スッゲー……』


心底驚いている様子のA。



でも、その顔はとてもイキイキしていた。




瞳はキラキラと輝いて、まるで、次のボールを待ち遠しく思っているようだった。






……なんなんだアイツは。



また、牛島さんのサーブは、コートに打ち付けられる。





その時、ニヤリとAが笑った。



そして、舌なめずりをして構える。



ゾクリ、と身の毛がよだつ。




なんでこんなに怯えてしまうんだ、俺は。







ピー



牛島さんの3度目のサーブ。



相変わらずのフォームに、すげ、と感嘆の声を漏らす。




やはり、牛島さんのサーブは素晴らしい、と改めて思う。





バシンッ




ボールが牛島さんの手によって、前に運ばれる。




その勢いのまま、ボールはAの方へ。







その瞬間、息を呑んだ。




『っ!』



顔を歪めながらも、Aはしっかり、ボールを捕らえていた。






天童「うそデショ……」


大平「若利のサーブ、取るなんて……」




先輩も驚きを隠せない様子。






川西「……マジかよ」



嫌な汗がたらり、と頬を流れた。



暑さのせいではない汗だ。





牛島さんのサーブを、3度目で捕らえてしまうなんて。









川西「信じらんねぇ……」

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サクラ - Luneさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月30日 13時) (レス) id: 9cd941d146 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういう感じの作品が見たかった..(感動)もう最高すぎです!面白いし、もうなんかとにかく好きです← 更新頑張ってください!応援しております!! (2019年7月27日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - キラリさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう、頑張りますね! (2019年3月27日 7時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ(プロフ) - あの......好きです!笑 これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年3月26日 3時) (レス) id: 203d4207d9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - ファンミさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年3月23日 20時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラ | 作成日時:2019年2月16日 16時

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