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(訳)｢なんてことをするの！？1時間かけてこの髪型にしたのよ？ここで外したらセットした髪型が全部崩れてしまうわ。それとも何かしら。私にみっともない姿で皆様にご挨拶しろと？恥を知りなさい！女性にとってどれだけ髪型が大事かもわからないだなんて！｣
そう演技するとスーツの男が怯んだ。
｢I'm sorry, lady.Pass by, please.(申し訳ございませんレディ。どうぞお通りください)｣
｢Well, he's someone who can understand the story.Thank you.(まぁ、お話がわかる方。ありがとう)｣
そう言って私は金属探知機の横の、従業員が通る用の方から会場へ向かう。
その一歩手前で1度振り返り、チョロ松さんを見る。
私は不自然に思われないよう意識しながら
｢Thank you so much.Dear Kurosaki.(ここまでありがとう。黒崎様)｣
と言った。
もちろん、黒崎なんてぱっと思いついた名前だ。ここに黒崎は居ない。
けれどチョロ松さんはちゃんと受け取ってくれたようで。
｢No. Enjoy the party.Dear Kirisu.(いえ。パーティーを楽しんでください。霧巣様)｣
それだけ交わすと私は会場へと入って行った。
ー船内ー
会場の中は多くの人で賑わっていた。
テーブルには豪華な食事が並び、お酒を楽しむ姿もあった。
女性だけだど少ないと思っていたが、意外である。
つまりはこの人の数位、裏社会の取り引きが行われているということでもある。
しばらくすると船が出港したのか、ブーという音を出して動き始めた。
｢Good evening, ladies and gentlemen! Thank you very much for coming to my party tonight.Oops, I forgotIt was just a woman this evening.(皆様こんばんわ！今宵は私くし共のパーティーにお集まりくださいまして、誠に感謝致します。おっと、うっかりしていました。今宵は女性だけでしたね。)｣
突然周りが暗くなり、1つの明かりが舞台に照らされた。
そこには遠目から見ても170はあるであろう、身長の高い女性が立っていた。
あれが今回のターゲット。木藤李世だろう。
木藤が挨拶をし、冗談を言うと、会場にはお淑やかな女性達の笑い声に包まれた。
｢This is an important place for exchange.Many women who shine at the forefront to change the world in the future.Please enjoy it.(今宵は大切な交流の場です。これからの世界を変えるため、最先端で輝くたくさんの女性方。どうぞお楽しみください)｣
さて。
パーティーが始まった。
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作者名：翡翠葛@優杏 | 作成日時：2018年4月4日 22時
