遠回しな慰め ページ47
窓の前に行って涼んでいたのもこのせいか。
「……ヤッた直後に私を呼ばないで下さい」
「良いねぇ、その冷たい言葉で火照った身体もすぐに冷えるよ」
「……」
「そんな見下すような表情でみられると興奮するよ」
全く、モテるからと言って増長するのはやめて欲しい。顔以外は、本当に最低なただの変態なんだから。
とはいえども、今日の白澤様はどこか艶めしく感じられ、私は彼から視線を逸らした。襦袢を下着と思う感覚は分からないけれど。
「……舞の準備をします」
「あ、待って。今日は躍ってもらう為に呼んだんじゃないんだ」
「え?」
「単刀直入に訊くけどさ。ハクと別れたんでしょ?」
陰影の濃い茶の瞳が光った。
……何で知っているんだろう。誰かが話を広めたのだろうか。
「突然何ですか」
「いや。もう新しい人とかいるのかなって思って」
「別れたばかりなのに、いる訳がないでしょう!」
「えー。僕だったら別れてなくても女の子連れ込んじゃうのは常識だけど」
「それは変態の変態による変態の為の常識です!」
「あはは、きっついなぁ」
白澤様はへらっと笑った。湯屋において、リンカーンの名言を話しても通じるのなんて白澤様くらいだと思う。もちろん、千尋だってそうだけど話し掛けづらいし。
だから、白澤様の存在は私の中で結構大きい。もっとも口には出さないけれど。
窓の向こうから、微かに橋の所で客に挨拶をする従業員の声が聞こえた。
舞を踊る必要はないので、私は手に持っていた鈴やら何やらを机の上に置き、座布団の上で足を崩した。
「そういえば、白澤様って最近よく湯屋にいらっしゃいますよね。天界、て所に居なくても大丈夫なんですか?」
「ああ……最近湯婆婆と共同でビジネスをする話があってね。その実現化に向けて話し合いに来てるんだ」
「で、遊んで帰ると」
「だから(人1)ちゃんの僕の扱いって何なの!?」
必死な表情をする白澤様が面白くて、私は思わずくすっと笑った。彼は最初不服そうな顔をしていたが、やがてまぁ良いかと思ったのか私と一緒に微笑んだ。
「……ここ最近元気ないって聞いてたからさ。笑ってくれて、良かった」
「えっと、心配してくれてたんですか?」
「当たり前でしょ。僕の大切な女の子だからね」
ああもう、そういう台詞をさらりと言っちゃう所……良くも悪くも彼の優しい所に、女の子達はメロメロになってしまうんだろうな。
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美音 - なんだろう…美影さんを内山昂輝さんの声で再生してしまうの… (2022年1月10日 7時) (
レス) @page33 id: c6a6e435a8 (このIDを非表示/違反報告)
サリナ(プロフ) - 季紀さん» この書いた作品全てを消して悪女が出る作品を書いてください！m(__)m (2018年4月4日 17時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキ(プロフ) - 感動しましたので一度この作品の削除(変換)して夢主とハクが結ばれる作品を書いてくださいませんか？お願いしますm(__)m (2018年3月28日 10時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
季紀(プロフ) - 紫蘭さん» はい、してます！笑 というかばり白澤様です笑 (2017年1月23日 9時) (レス) id: e2d49320a9 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 間違いだったらすみません……。白澤様がどうして『鬼灯の冷徹』の白澤様にしか見えません(´；ω；｀)← もしかしてモデルにしてますか！？ (2017年1月21日 23時) (レス) id: 4fa9a25ace (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2014年12月28日 22時
