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クラスメートの恐々とした視線に貫かれて居心地悪く座っていたが、スクリーンの画面の端にみやびちゃんを見つけた。
丸太をぶつけている彼らに何か言っているようだが、音質が悪く距離もあるため聞こえない。
そのまま旗印を提出した大沢くん?揉め始め、3人の女子達が彼女に囲まれてしまった。
…嫌な予感が、する。
じっとりと嫌な汗が額を伝うのに気づいたが、そんなのはもう思考の端にもかからなかった。
女子たちの1人にがみやびちゃんの腕を掴むと、後ろの棚にかなりの勢いで叩きつけた。

『ッみやびちゃん!!?』
行かなくては。駄目だ。こんなのは、ゆるせない。
あの子は、あの子が、何をしたというわけでもないのに。

だめだ。ゆるせない。ゆるせるわけが、ない。
みやびちゃんは大事な友達だ。私のはじめての、お友達なんだ。
かわいくて、やさしい子。…傷つくべきではない、傷つかなくていいはずの子。
私は教室から出て、駆けた。廊下だとか、そんなことは関係ない。どうせ守ってる人のほうが少ないんだ。
トイレを破壊しようとする生徒の音を頼りに全力で走る。
豊臣くんに腕を掴まれた気がするけれど、そんなのは知らない。黒田くんと上杉くんがなにか言っていたけれど、音としてしか認識できなかったから、気にならない。
みやびちゃん。私のお友達を、傷つけた奴らを。
女だろうと。関係ない。

私は、絶対に、ゆるさない。

『みやびちゃんッ!』
み「A、ちゃん…」
『あぁ、怪我は!??痛くありませんか!?』
すぐに確認したが、みやびちゃんには特に大きな外傷も目立った傷もなかった。…不幸中の幸いとはいえ、みやびちゃんが無事で、間に合ったことが嬉しくて。
み「私は何ともありません。だから安心して下さい」
『良かった…、よかった………
…待ってて。みやびちゃん。…少し、ここから離れてくれるかな?教室は安全だから、戻っていて?』
み「その…ご心配はありがたいですが、本当に私は平気なのです。怪我もありませんし…」
『うん。本当によかった。
…そうじゃなかったら、みやびちゃんに傷がついて、それが一生残ってしまうようなものだったら。
私きっとゆるせなかったから。』
…みやびちゃんは怯えてる。怖い思いをしたなら………あれ?誰に(・・)
み「っ、大丈夫、です!
だから…、私と一緒に、信長くんの所へ付いてきてくださいませ!」
みやびちゃんの声で、正気に戻った。
『…え、?織田くんの所に?
…武田くんのところではなく?』

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みずのえ(プロフ) - コメントありがとうございます(*^^*)トッシーか犬千代で迷いましたが、某4コマ漫画と鍋の影響で前田利家=トッシーで固定されてしまって…好きと言ってくださり、本当にありがとうございます〜! (2022年10月9日 20時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
前田利家 - トッシー呼びが好きすぎるー! (2022年10月8日 22時) (レス) @page37 id: 4149d8455a (このIDを非表示/違反報告)
みずのえ(プロフ) - わかります!本当にかっこいい…!!好きと言ってくださり、ありがとうございますm(_ _)m頑張りますね!(⁠*⁠´⁠ω⁠`⁠*⁠) (2022年9月27日 21時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話とっても面白くて大好きです!!本当に皆さん格好いいですよね!!続き楽しみにしてます!!更新頑張って下さいね!! (2022年9月27日 19時) (レス) @page9 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずのえ | 作成日時:2022年9月27日 11時

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