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「昨日までベルギーにいた。５年前の春から昨日までずっと」
コンビニに行くのはやめて、家に帰ろうとした瞬間のこと、斗真くんは私を呼び止めるように、早口でそう言葉を零した。
「…え」
思わず足を止めて、斗真くんの方へと目を向けた。垂れ目が印象的なその大きな目と視線が交差する。
「夢…叶えるためにさ、ベルギーに行ってたんだ」
斗真くんは高校卒業後、製菓の専門学校に進学した。ショコラティエになるのが夢だと、キラキラと瞳を輝かせて私に語ってくれたことを今でも鮮明に覚えている。
斗真くんとは高校の頃に出会った。潤くんの友達の斗真くん、潤くんの幼馴染の私、潤くんを介して仲良くなった。
最初は、恋愛感情は一切なくて、潤くんと同じ友達のような関係だった。
ノリが良くて、男女問わず人気者だった斗真くんと一緒にいるのは楽しくて、面白くて。
不思議なほど自然に、友達としての好きではなく、異性としての好きに変わっていた。
だけど友達の関係を壊したくなくて、潤くんが共通の友達だから気まずくなるのも嫌で、なかなか気持ちを伝えることができずに月日が経った。
斗真くんと付き合い始めたのは高校を卒業後。
卒業式の後、勇気を出して告白をしたら良い返事が貰えて、付き合えることになったのは本当に嬉しかった。
私と潤くんは奇しくも大学も同じで、斗真くんも東京の学校に進学することになったから遠距離恋愛ではなかった。
あなたと沢山の想い出を重ねた。季節を跨ぐ度に、もっと好きになっていった。
だけど21歳になった年のクリスマス前。突然別れを告げられた。
他に好きな子が出来た、と。実は三か月前からその子と付き合ってるんだ、と。
Aってちょっと重いんだよ、と。もうAと付き合うの疲れた、と。
冷たい毒が全身を巡った。涙が枯れるほど泣いた。
だって、あんなに好きだって言ってくれたのに。あんなに一緒に笑ったのに。あんなに楽しかったのに。
あなたの“好き”はいつから私と違うものになっていたの？
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にゃん(プロフ) - 続きを書いて下さってありがとうございます。足が遠のいたり書けなくなる人の気持ちも分かるので更新して頂けると凄く嬉しいです(*'▽'*)♪ (2022年11月27日 0時) (
レス) @page36 id: b010e36986 (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - 更新めちゃくちゃ嬉しいです！！待ってました！！またゆる〜く待ってます♪ (2022年11月7日 0時) (レス) @page36 id: 8aa8752128 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 待ってる人ちゃんといますよ！更新ありがとうございます！ (2022年11月6日 12時) (レス) @page36 id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 妃紀さんお久しぶりです。更新ありがとうございます🤗とても嬉しかったです👏👏😍 (2022年11月6日 9時) (レス) @page36 id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 今晩は。続きが読みたいです (2021年10月23日 22時) (レス) @page32 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年8月25日 22時
