渚のCANDY-女子高生の密談-2

後夜祭 ページ11

村子side


お客さんが帰って片付けが終わったのは6時

校庭で後夜祭が始まった


横｢村子、｣

村｢横子片付けもせずにどこ行ってたのよ｣


横子は照れくさそうにへへ、と笑い耳打ちする


＿＿＿＿裕くんが、帰ってきたの


私の肩から手をどけてにこにこと笑う姿はいつもの静かな横子とは違って
なんだかこどもっぽい


村｢なんか、可愛いわね

…こどもっぽいっていうの？｣

横｢裕くんと一緒のこと言うのね｣


ハッとして、むっとして、コロコロと表情を変えるのはたぶん横山さんの前では妹みたいな感じなんだろうな、と思う


村｢久々に挨拶したかったのに｣

横｢また今度行きましょ、もう外国には行かないみたいだし｣

村｢また誘ってよ｣

横｢わかった

…じゃ、後夜祭楽しみましょ｣


人が集まる校庭にかけ出す横子


村｢横子…｣

横｢なに？｣

村｢文化祭、楽しかった？｣

横｢…もちろん｣


いつもみたいに少しだけ口角をあげて笑う


いつぶりかは分からないけど久しぶりに手を繋いで皆の輪に戻った

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