【文スト】気儘に【短編集】

【国木田独歩・理想の恋】 ページ30

──理想どおりがいい恋でしょうか？



──いいえ、きっとそんなことはない。

思い描いていたものや憧れとは違っても。

そんな恋ほど、案外うまくいったりするものです。

だから……

「とっとと仕事をしろ太宰！」

仕事でもプライベートでも、私の名前を呼ぶより、相棒の名前を呼ぶ回数の多い彼氏だって。

「徒歩移動があと2分13秒、電車移動が20分、間に合わせなくては」

デート中、私の顔より時計を見る彼氏だって。


「──ん、ああ」

こうやって、気づいてくれるって知ってるから。

「……すまなかったな、気付かなくて」

ふわりと掠めるそれも、

きちんとしたいその気持ちも、

私には、伝わっている。

「国木田さん」

「なんだ」

「好きです」

「ああ……は？」

「好きですよ」

絡められたそれを、離さないように。

「……俺もだ」

赤く染まったその肌も。

どちらともなく、重なり合う影も。

まぎれもない証になる。



理想とは違う恋──。

それはきっと理想に恋をしたのではなく、その人そのものに惹かれた証。



「……独歩さん」

「なんだ」

「私、すっごく幸せです」

「……そうか」

緩む口元、見せるのは私だけにして。




【とっても独白ばかりなやつが出来上がりました。元ネタというか引用は軽井沢高原協会さんの電車にあった広告です。短い意味わかんないやばい。恋愛したことないから、恋愛ものがわかんないんだなあ(み○を)。
最近、元々ない文才がさらに枯渇してる気がします。語彙力がほしい。
ところで、迷い犬ですが、70連ほどしましたがDAは来ませんでした。かなしみ】

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