ごめんね。そして――ありがとう。

２１、絶望〜クオside〜 ページ23

クオside

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く「・・・！」

未来を潰す、なんて言われたら、抵抗できる訳が無い。

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れ「そうだよなぁ？初音未来は、お前の大事なモノだもんなぁ？クオ！」

その通りだ。何も言い返せない。

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く「・・・なんでお前は俺をいじめる？」

れ「そんなの決まってるだろ。――ウザイから。初音未来がいるのに、女にキャーキャー騒がれて。思わせぶりな態度しといて、告られたらそっけなく振って。・・・最低だろ。」

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思わせぶりな態度なんて、していないし、クラスの女子は好きではない。

ただ、厳しくしたらダメだと思っていた。どうしても、昔のイジメが脳裏にちらつくから。

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それが、原因、だったのか。

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あ「そうだよ・・・！フラフラしてる男なんて、一番最低だ！あんたなんて、いなければいいっ！！！」

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れ「あぁ。それでわかったか？クオ。俺も・・・お前なんていらない。消えろ。」

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ドンッッ

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レンに、突き飛ばされる。

ショックが大きすぎて、身体を起こす気もしない。

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――いっそのこと、死んでしまいたい。

本気で、一瞬そう思った。
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――その時。

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ガタッ

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遠くで音がした。

誰か、いる・・・？

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すぐに出て行ってしまったので、よくは見えなかったが――レンと同じ、黄色い髪をしていた。

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れ「チッ・・・！リンか・・・。」

レンが、今までにないくらい怖い顔をしている。

・・・あれは誰だったんだろう？

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しばらくボーッとしていたようで、気づいたらレンたちはいなかった。

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・・・早く、帰ろう。

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