【 FGO 】大地を舞い飛ぶ蝶の様に。【 短編集 】

▼ 儚い恋に休止符を《 以蔵 》 ページ10

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____ 私達の関係はずっとこのままなのだろうか。

確かに私は彼を愛しているし、彼もきっと私を愛してくれているだろう。でも私はこの想いが何処まで行ってしまうのかがわからない。そもそも私達のこの関係が良いものだとは思わない。
なぜなら私は人間で、彼はサーヴァントで。一度死んでしまっている死者の英霊なのだから、人理修復を終えた今、いつ座に還ってもおかしくないのだ。

でも私はそんな彼を愛してしまった。どうしようもないくらいに好きで掛け替えのない存在になってしまっていた。もしかしたら限度を間違ってしまっていたのかもしれない。超えてはならない境目を飛び越えてしまうかもしれない。

でも、そんな事はあってはならない。
彼は英雄で私は一般人。こんな違いなんて、私でも痛いくらい分かっていた筈だった。______ だから。

「私達、もう終わりにしない？」

貴方を拒むけど、許して欲しい。
以蔵さんはとても驚いた顔をして、その綺麗な、私の大好きな夕焼け色の瞳が動揺と不安で揺れている。
それを無視するように、私は小さく「ごめんね、」と謝った。ああ、こんなことを言ってしまったら貴方を傷つけてしまうことなんて分かっているのに。
けれど、貴方にこうやって抱きしめられたら、もう何もかもわからなくなる。ずっとそうだった。これの繰り返し。繰り返してく内にいつの間にか、こんなとこまで堕ちてきた。



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