【NARUTO】なんてったって奇跡の天才ですから。に

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視点：A

｢この任務、まだ私達には早いわ...やめましょ！ナルトの傷口を開いて毒血を抜くにも麻酔がいるし...里に帰って医者に見せないと...。｣

春野君は必死にはたけ君を説得する。

きっと彼女は、死が怖いのだろう。

それは何ら可笑しい事ではない。

寧ろ正常な反応だ。

はたけ君は顎に手を添え考える素振りを見せた。

｢んー...こりゃ荷が重いな！｣

私達にそう言い渡した。

心做しか、春野君がホッとしているように見える。

彼女は、忍を知らないのだろう。

知らないから、戦闘が堪らなく恐ろしく感じる。

だから悪い、というわけではない。

ついこの間までごく普通の女の子だった春野君には、この状況を受け入れて戦えと言う方が酷だろう。

そして、春野君はそんな自分を責めているようだ。

彼女の表情から、それが伝わってきた。

｢春野君、そう追い詰めることはないさ。｣

気の利いた事なんて、上手く言えないけど、私なりに春野君を励ます。

その効果があったのか、春野君は先程より随分いい表情を見せてくれた。

｢A...ありがとう...！｣

ありがとう、か。

案外嬉しいものだな。

お礼の言葉、やはり言われて嫌な気はしないね。

改めて、私はそう感じた。

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