才能に抗うは知力也【黒子のバスケ】 (ページ4)

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入学してからはや数日が経とうとしている。
別に何か変わったわけでもなく、部活についても相変わらずだ。
周りの皆が部活の話に花を咲かせている中、私は席でじっとしていた。

友好関係も別に悪い訳では無い。
それなりに友人を作ってきてはいる。
それでもやはりぱっとはしない。

このまま帰宅部でもいいんじゃないかと思っていた最中。
とある男が私に声をかけてきた。

「なあ、あんた。」
「はい？って...」

振り返って見上げたその顔に私は見覚えがあった。
無冠の五将の一人、木吉鉄平。
こいつの話は何度も真から聞いていた。
あいつ曰く、ただのいい子ちゃんだと。

まあ、あいつからしたらほとんどの皆がいい子ちゃんだと思うけれども。
真...花宮真もまた無冠の五将の一人だ。
二つ名を悪童だなんて言われてるけども...
あいつとは同中でそれなりに仲も良かった。でも、高校何処行ったか聞くの忘れてたんだよなあー。
ま、どうせどっかの頭のいいとこにでも行ってんだろうけど。
話が逸れたけども、そのいい子ちゃんが一体何の様なんだろうか。

「あんた、花宮のとこにいたマネージャーだよな？俺、バスケ部作ろうと思ってるんだけど良ければうちのマネージャーになってほしい。」
「私が？ま、別にいいけど。」

丁度入る部活が無く悩んでたところだし。バスケ部なら、それはそれで本望かな。
唯一つ。こいつの性格を除けばだけど。
きっとここのバスケ部にはこいつの様な性格の奴等が多いかも知れない。
そんなのだと私の性格と合うことなんて絶対に無い。唯でさえ中学の時もそれで色々あったっていうのに。
まあその時は大人しくしておくかな。
こうして私の部活はバスケ部マネージャーとして決まった。

誠凛高校バスケ部一年マネージャー要崎A。