7章 問題点 ページ24
進級してからの時間は思ったよりも早い。
バスケ部のメンバーはインハイ予選に向けて練習している。
...は、いいんだけれどひとつ別のところに問題がある。
今年の一年になぜかマネージャー志望が多い。
それも女ばかり。絶対男目当てってのばかり。
真もマネージャーのことはお前に任せるとか言って押し付けてくる。
面倒なの分かってんでしょ、あいつ。
深い溜息をひとつ。
一度私は体育館を離れ、部室へと向かった。
するとその道の途中話し声が聞こえてきた。
「ねえ、あのマネージャーの先輩って誰かと付き合ってんのかな?」
「えー、どうだろう?でも花宮先輩と仲いいよね〜。」
「確かに...。」
おいまじか。
女ってめんどくさいって何回思えばいいの。
そしてその誤解何回目だ。良い加減しばかれたいのか。
そしてお前ら、やっぱ男目当てか。
さあ、ここで私はどうするか。
でていくのもいいけど、ここでもう少し聴いていても良い。
...よし。もう少し聴くか。
私はその場に影を潜ませ、聞き耳を立てた。
すると思いもよらない言葉が耳に入ってきた。
「でも先輩たちって優しい人が多いよね〜。」
「ほんと!恐そうに見えてたけどそんな事無かったもん。」
「でもやっぱ花宮先輩かなあ。優しいしバスケ上手いし。」
「うんうん!マネの先輩に連絡先聞いてみる?あの人なら知ってそうだし!」
...。
私は必死に笑いをこらえていた。
でも手はとても強い握り拳が出来ている。
いい加減潰していい?
私を利用しようってか、そうか。
私の顔はまあ狂気的な顔なんだろう。
凄い口角が上がっているのは確かだ。
私は走って体育館へと戻った。
キセキの前に目の前の存在を潰すために。
43人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ