ジミン先生２ ページ43
「全っ然できない…」
そう言って肩を落とすと、
「僕でよければ教えようか？」
という神の声がした。
「え！いいの！？」
思わずジミンちゃんの腕にすがりつく。
「もちろん。ヌナの役に立てるなら喜んで」
そう言ってにっこり微笑んでくれた。
この人マジで神様だ。
私にはすでに後光が差して見えた。
「ありがとぉぉぉー！」
涙目になりながら感謝の言葉を叫んだ。
そして話は冒頭まで遡る。
「あ、そこの振り違う。やり直しね」
「は、はいっ」
「またテンポがズレてるよ。曲をよく聴いて」
「すみません！」
ジミン先生…めちゃくちゃ厳しいです。
素人がやる余興といえど、ダンスに関しては一切手を抜かない主義らしい。
「ああ違う違う。そこはね、こう…だから」
お手本に踊ってくれるんだけど、ヨジャドルの振り付けなのにジミンちゃんがやると全然違和感がなかった。
むしろもうメンバーの一員なのかなと思うほどダンスは完璧だし当たり前だけど可愛い。
覚えなきゃいけないことも忘れてついポーッと見つめてしまうこともしばしば…。
「ヌナ？ちゃんと覚えた？」
「はっ、ご、ごめんなさい。つい見惚れて…」
「もー…嬉しいけど…。
でも今は覚えることが先。わかった？」
「はい！ジミン先生！」
教えてもらっている間は敬意を込めてジミン先生と呼ぶことにした。
いつも甘々なジミンちゃんに厳しく指導されるのは悪くなかった。
いや、はっきり言おう。これかなりいい！
年下に叱られるのは思っていたよりキュンと胸をくすぐられるものがあった。
「ヌナー？またぼーっとしてる。もう一度最初からだよ」
「はい！」
そしてジミン先生による熱血指導の甲斐もあり、見るに耐えなかったダンスもまずまず形になってきた。
「はぁ、はぁ、はぁ…ジミ…先生…自分…もう無理です…」
アラサーの体力はすでに限界を超えていた。
「あ、そうだね。今日はこの辺にしておこうか」
汗だくで床に跪いた私を見て先生もわかってくれたようだ。
「ジミン先生本っ当にありがとう！」
厳しかったけど教え方がわかりやすくてダンス初心者の私でも何とか振り付けが覚えられた。
「ううん。ヌナよく頑張ったね」
にこっと微笑みかけられると一気に疲れが飛ぶようだ。
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
