特別編【聖ヴァレンタイン】 ページ26
【バレンタインチョコを渡してください】
「お、おい。今回俺らは……」
『私に渡されるだけみたい』
「よっしゃゃゃゃあ!!」
「やった!」
広瀬が肌の近くにある机に置いてあったチョコチップ入りのクッキーを二人に渡す。
少し形の崩れたそれは手作りだということがすぐに分かる。
『実はね、ここに来る前に作っておいたんだ。
なんでここにあるのかは知らないけど、折角だからあげる』
「……勿体無いなぁ」
「確かに……モシャモシャ」
「食べてる奴が言う!?」
中也はすかさず一枚くわえて、サクサク頬張り始めた。少し酒の香りのするそれは中也のだけ酒入りだったのだろう。
太宰がもらった方はラズベリーの良い香りがする。
「ひ、うめェな。嫁にでもしてェ気分だ」
『酔っ払いはだぁめ。キスの1つも上手くできない子にはまだまだ早いよ』
「ひっ、チューすれば、嫁にしてくれんの?」
「はいはい、酔っ払いは顔洗ってこようねー」
太宰が中也に触れた瞬間、中也の体が跳ねた。
太宰が疑問をあらわにしながら中也に再度触れるとまた体を飛び上がらせる。
『私が君たちにただのお菓子を渡すと思う?』
「はぁ、っあつ……なんら、これ」
『中也君には弱めにしてあるから大丈夫。
すぐに耐性ついちゃ意味ないもんね。
さぁて、あとはわかるよね?太宰君』
広瀬が太宰と目を合わせると、不敵に笑った。
わずかに逃げ遅れた太宰の手が広瀬によって掴まれる。
「ひゃ……」
『今日は聖ヴァレンタインだからあんまり無理させられないけど、これならキスだけでも楽しいでしょ?』
涙目でゆるゆる首を横に振る姿はもはや誘っているだけだ。
片手に中也も捕まえて、広瀬は心底楽しそうに嗤った。
「た、たすけ…っ、ど、しよ…こわぃっ」
「ぽわぽわ、する……もっと、もっとぉ」
しょうがないなぁ、とつぶやく広瀬が二人の肩を抱き寄せ、耳元で囁いた。
『いただきます』
……【達成!存分にお楽しみください】
ーーーーーーーーーー
聖ヴァレンタインだからね。
いいんだよ。こりゃあホワイトデーも作らねば。
予告の映像見て美しすぎて吐血しそうになった作者です。かれこれ作品を作って一週間、たったかな?って感じです。
これからもリクエスト募集してるので、
どんどんお願いします!!
ではでは、良い夜を!
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りこ - 汚れちまった悲しみにぃぃ!ってyoo(以下略の人間失格!!バージョンもありましたねあー面白かったです (2019年8月29日 0時) (レス) id: b092c6967d (このIDを非表示/違反報告)
たもまる - 3秒クッキング笑ったwwYouTubeのやつですよねw面白いです!! (2018年3月12日 23時) (レス) id: 8a764b3567 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅ - コスプ(探偵社・ポートマフィア)レをしてそのキャラクターになりきって下さい (2018年3月11日 8時) (レス) id: f2cd38ed0f (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸内ふうか - 相手を褒め称えて下さい (2018年3月11日 8時) (レス) id: f2cd38ed0f (このIDを非表示/違反報告)
源馬(プロフ) - リクエストありがとうございました!!想像してたのとほぼ同じで少し感動しました← (2018年3月7日 21時) (レス) id: 08b041d69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NamE.薆 | 作成日時:2018年2月9日 22時