〜異能力喫茶 カフェ【DC】〜

・Books【文字禍】 ページ6

いらっしゃいませ、ようこそカフェDCへ。






………ふふ、アンティークな部屋が好きなんて、お褒めいただき光栄です。




今日の珈琲は少し苦目です。
よろしかったでしょうか。


……貴方は褒めるのが上手なのですね。
苦いのも嫌いじゃないとは。







それでは、貴方は今、欲しいものがありますね。
…………はい。異能力です。




もしかしてもうご存知でしたか？
………………嗚呼、マフィアで医者をしているのですね。素敵です。






いいえ、私の知り合いにもマフィアの方がいまして。それだけです。





【Books】と【Record】
どちらがお好みですか？





Booksをお選びですね？
古風な本がお好き、と。


かしこまりました。
ただいま探してまいります。







…………………これがよろしいでしょうか。






「文字禍」という本でございます。
貴方は使う言葉からすでに年上の風格がありましたから、このような少し難しい本をお好みかと思いまして。






……気に入ってくださったならよかったです。





もしかして貴方、昔、声が出にくかったりしてませんか？喘息や、病気などで。
…………す、すみません。嫌なことを聞いたのなら謝ります。
……………お優しいのですね。









では、貴方の異能を説明します。



「文字禍」
文字を具現化させ、その文字に関した現象を起こす異能力ですね。
書く、話す、想像する、すべてのありとあらゆる文字が具現化されます。だからこそ、安易な考えで人を殺めてしまうこともあるでしょう。
しかし、逆に救うこともあります。


貴方のそばには、【美しい蝶の女性】がひっそりとついていてくれますから。






…………そろそろお時間です。
貴方の大人ながらの冷静さと、幼き日の勇敢さを、いつまでもお忘れなきよう。








貴方への異能による定めが静閑でありますように。








では、またのご利用をお待ちしております。







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《文字禍》



対象………指定なし


相性の良い人物【与謝野晶子】



内容……書く、話す、想像する。自らのあらゆるものからの言葉を具現化する異能。
言葉の一つ一つの重さが心身に積もるようになっている。



条件
・わずかな考えすらも言葉になるため、注意が必要
・使いすぎると文字の重さで圧死してしまう。




年上の大人な人、過去に声が出せなかった人、仕事が医者である人、などに向いている。






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